競馬の核心!血統ペース理論!

私が編み出した「血統ペース理論」を基にレース考察などを展開するブログです。

私が故・中島国治氏の血統理論をベースに編み出した予想理論が「血統ペース理論」です。 端的に言えば、「逃げ馬が自身の血統構成から作り出す血統的なペース・流れ」がレースを支配し、このペース・流れに適合する馬たちによってレースが決するというものです。 実際のレース予想の際はこの「血統ペース」の他にも、各馬の持つローテ的体力の大小からの絞り込みや、各馬の対戦によっておこるコンプレックスも予想に取り入れて絞り込みます。 昨今ではラップ分析系の予想が隆盛のようですが、一般に言われるスローペースやハイペース、テン3ハロンや上り3ハロンといった時計だけではない「血統というペース・流れ」がレースを支配していることを感じてみませんか。

2重賞の1番人気馬凡走について考察します

日頃から当ブログをお読みいただき、誠にありがとうございます。

そして、新年のご挨拶以降なかなか更新できず、誠に申し訳ありません。

 

読者様には以前にもご挨拶しましたとおり、現在も私事多用の状況が続いており、研究考察になかなか時間を割くことができず、当面は状況を見ながら可能な際にブログの更新をして行きたいと考えております。休載の際は何卒ご理解をお願いいたします。

なお、今後そのような状況下でも、何とか頑張ってメルマガなど予想の方を優先して継続して参ります。

 

さて、今回は、私のメルマガ読者様からかなりのお便りをいただいたことから、時間を割けない最中ではありますが、お問い合わせの内容にお応えする形で、中山記念と阪急杯の1番人気馬の不可解な凡走について解説したいと思います。

 

 

<中山記念>

 1番人気9着・ソーヴァリアント

 父オルフェーヴル、形相遺伝は母母父の母父と診ています。

 ローテ的体力は料的遺伝4.50であり、激走後は中4週程度は必要。

 

このレースは、昨年はパンサラッサが圧逃劇で快勝、そのままの勢いで臨んだドバイターフを同着でしたが勝利し、今年は同じ中山記念の日程で世界最高賞金レースのサウジカップを制するという大出世を遂げました。

今年このレースに臨んだ4番人気ヒシイグアスは、8か月振りのレースとなりましたが、一昨年の覇者としてこのレース2度目の勝利を挙げ、この両馬は季節・気候的に体調面で好影響があるのかもしれません。

 

このレースで1番人気に押されたソーヴァリアントですが、チャレンジCを連覇した際に鞍上がG1レースでも通用する趣旨の発言をしたことも後押しとなって人気を集め、過剰人気感もありましたが、レースでは勝負処からの反応が悪いというよりも無いに等しく、ただ周ってきただけのような9着凡走に終わっています。

 

この不可解な凡走については各方面で様々に推測され、陣営も首を捻っているようであり、馬体重増にその敗因を求めているようですが、最大の敗因は2走前のオールカマーにあると診ます。

このオールカマーは、右後脚骨折による長期休養明けの初戦でしたが、勝負処からズルズルと後退、大差入線後に下馬する結果となり、レース中に心房細動を発症したことが判明しています。

 

今回はそれ以来の中山コースでしたが、つまり、オールカマーでのレース中の心房細動のアクシデントが「中山コースを走って心臓が苦しくなった」として、ソーヴァリアントにコンプレックスとして記憶されているということになります。

この事例のほかにも、レース中に怪我や故障、転倒したような場合も記憶に残り、コース全体にコンプレックスを抱く場合や、その忌まわしいポイントを通過する際にゆっくり通過したりする現象が起こります。これは平地競争だけではなく、障害競争での飛越にも見られることがあります。

馬はとても臆病で繊細な生物ですので、危険や恐怖の因子はコンプレックスとなって記憶に残ります。

今回のソーヴァリアントは、オールカマーで苦しくなった3~4コーナー中間地点あたりから反応が悪くなり、最後は恐る恐る通過して完走したと診ることができます。

 

 

この競争馬のコンプレックスには先天性と後天性があり、今回のようなレース中に生じる事象は後天性となります。

昔から競馬関係者の間では「悪い癖がついた」という表現で認識されていますが、能力を出し切る走りの中で負けたことを認識することで生じるものであり、それは、最後の直線における競り合い等となります。

コンプレックスの対象となった相手と次走以降、同じレースに参戦した場合、陣営が何等の工夫も施さないと本来の能力を発揮できない走りとなってしまいます。

これまでもこのブログで実際のレースでの事象を取り上げてきましたが、ここで改めて整理してみたいと思います。

競争馬が後天的にコンプレックスを受けるケースは以下が挙げられます。

 

 ①最後の直線において、競り負けた場合

 ②最後の直線において、強烈に脇を差された、抜き去られた場合

 ③最後の直線において、前の馬を追ったが逆に突き放された場合

 ④最後の4コーナーから決勝点までの間に、危害を加えられた場合

 ⑤レース中の故障や転倒、競争に影響する急疾患などアクシデントが生じた場合

 ⑥当歳~デビュー前の育成過程時に刷り込まれた事象

 

このうち、①~④は競争相手に対して生じるものであり、⑤は特定の場所やシチュエーションに対して生じるものです。

今回のソーヴァリアントは、この整理で言えば⑤に該当する事象と言えます。また、①~④については着順に関係なく、下位の着順にも生じるものです。

 

馬の記憶は概ね1年程度とされていますが、私の研究では記憶にも種類があり、対戦相手に係る上記の①~④のような記憶は1年程度ですが、⑤や⑥の記憶はそれ以上に刻み込まれる記憶であり長期化します。

(なお、記憶には当然個体差がありますが、9割方の馬はこの概念に当てはまり、残りの1割の馬はコースアクシデントについてコンプレックスを抱かないタイプがいることを申し添えておきます。)

 

そうして診ると、この概念はソーヴァリアントだけではなく、同じくこのレースに出走していた、2番人気で11着凡走に終わったダノンザキッドにも当てはまることになります。

ダノンザキッドは昨年もこのレースに参戦し、1番人気に押されて7着に終わっていますが、その昨年は皐月賞以来の中山コースとなり、皐月賞では積極的に運びましたが最後の直線でギブアップしてズルズルと後退し15着に終わっています。

こちらは心房細動ではなく、欧州スタイルの馬が小回り中山で積極的に好位付けで運んだことが仇となり、脚への負担が大きく持続させることができなかったものですが、ダノンザキッドとしては、この中山コースでの苦しい走りが記憶され、2年経過する今でもコンプレックスを抱いていることになります。

 

昨年の中山記念レース後に、鞍上が中山コースへの悪い記憶が残っているという趣旨のコメントを出しており、さすがトップジョッキーだなと思ったものですが、陣営にはこのコメントが記憶されていなかったようで、何と今年も中山記念を使い、大敗凡走した挙句に発走再審査を課され、待望のドバイ旅行?まで無くなってしまうという踏んだり蹴ったりの結果となり、記憶の重要性を痛切に感じていることでしょう。

 

今回1~2番人気に押された両馬とも中山コースにコンプレックスを抱いていることが最大の敗因であり、私が提唱している血統ペース的には一応の適合を示す範囲であることから、これは敗因ではないと診ます。

 

 

<阪急杯>

 1番人気7着・グレナディアガーズ

 父 Frankel、形相遺伝として影響が強いのは3代母と診ています。

 ローテ的体力は料的遺伝4.50であり、激走後は中4週程度は必要。

 

こちらは春G1高松宮記念へ向かうステップレース的な位置付けですが、このレース好走から本番に繋がるケースは乏しく、G2格上げや1200mへの短縮などテコ入れをしないと、この時期の施行なのに何のためのレースかと問われそうです。

このような批判を知ったかどうかは知りませんが、今年はG1馬グレナディアガーズが参戦、単勝1倍台の圧倒的人気に押されましたが、期待を裏切り7着凡走に終わっています。

 

この不可解な凡走については様々に推測され、陣営も首を捻っているようであり、内部からは騎乗批判が出ているようですが、敗因は2つあると診ています。

 

1つ目は、私が提唱している血統ペース不適合であり、私のメルマガでは想定逃げ馬をメイショウチタンに設定した上で、血統ペース適合がズレていることから適合判定Dと評価し、最終評価もヒモ末席としておりましたが、実際のレースでもメイショウチタンが逃げ、評価どおりの走りだったと診ます。

2つ目ですが、近年指摘されることが多くなった、所謂激走反動が生じやすいタイプと診ており、こちらの方が罪が重いと診られる点です。

 

現在の競馬は外厩で仕上げることが王道になっており、レースの前哨戦を使わず、本番一発ポン使いが目立っています。

ローテ的体力を示す料的遺伝が不足しているタイプであれば、そのような使い方が向いていますが、料的遺伝が豊富なタイプも外厩ポン使いするような傾向があり、現在では勝利の王道になりつつありますが、現在の競走馬の飼い葉の影響により、実は続けてレースを使いたくても使えないという側面があると診ます。

 

一般的に馬は草食動物と言われますが、草を食べているだけでは生命維持できず、タンパク質を摂取する必要があります。その為、牧草(草と牧草は異なります)や穀類、イモ類、豆類などを摂取する必要があります。

しかし、競走馬の食事である飼い葉は、ルールの範囲内でサプリメントが混合してあり、これを馬は摂取していることは皆さんもご存知のことでしょう。

このサプリメントは人工的に作られた添加物であり、馬という個体種として、生命維持のためには本来摂取する必要が無いものです。そして添加物を摂取することは、馬の身体の中では余計なものが入ることとなり、これを消化吸収するには、馬の身体に大きな負担が掛かっていると考えられます。

 

競争馬の疾病には様々ありますが、競争馬の3代疾病の一つとされる肺出血及び鼻出血については、競争除外を伴いますし、レース中の心房細動による急失速なども皆さんも良く認識されていると思います。

元JRA獣医師という方のHPで公開されている内容に因れば、肺出血を起こす原因については、栄養価が高い飼い葉の摂取による血圧の変動、高血圧化が指摘されており、実に現役競走馬の9割が高血圧とのことで、そこに、運動によって心臓からの血液量が急増することで、毛細血管が破綻し出血等に繋がるというものです。

 

競馬で勝つために、より速く走るために、要求されるレベルが高くなっており、調教もハードになっていることは明確ですし、飼い葉も以前より高タンパク、高カロリーを摂取するようなものになっており、そこにサプリメントが配合され、その栄養・機能も多種多様化しています。

このような競走馬を取り巻く環境が、運動誘発性の肺出血、鼻出血、心房細動を発症する競争馬の増加と関わりがあると指摘しています。

この指摘は、競馬のレベルアップに伴い要求レベルが多岐に渡り、また高度になっていることにより、競争馬の身体が悲鳴を挙げているということになります。

馬の傷病と云えば脚元に関わることがクローズアップされてきましたが、近年ではここで述べているような循環器系の疾患が目立っており、脚元よりも目立つ程です。

 

牝馬ながら日本ダービーを制したウォッカは、鼻出血の持病を抱えながら競争生活を送り、鼻出血が理由で引退となったことは皆さんも良くご記憶のことでしょう。

そして、中山記念で取り上げたソーヴァリアントもオールカマーで心房細動を発症、電撃引退となったエフフォーリアも京都記念で心房細動を発症しています。

 

中山記念を8か月ぶりの出走で勝利したヒシイグアスもそうですが、一度の激走による負担が大きいことの現れとして、レース後に熱中症のような症状を訴える馬が近年増えていることは皆さんもご存知のことでしょう。

このようなことではコンスタントにレースを使えるはずがなく、一回使われるごとに間隔を空けるのも当然と言えます。最近、有力馬があまりレースを使わない傾向にあるのは、このような背景もあるものと診ます。

 

この点から診ても、電撃引退したエフフォーリアの有馬記念から京都記念というローテは、料的遺伝の観点からは何の問題もないのですが、循環器系の観点から診るとタフなローテであり、ついに内臓面が悲鳴を上げたということになります。

 

このエフフォーリアは、3歳で年度代表馬になったものの古馬になってから凡走続きでしたが、自己矛盾を抱える境遇にあり、私は可哀そうに診ていました。

3歳までは成長過程期で露呈しませんでしたが、成長を遂げて4歳になって血統面が表出して成馬古馬になり、レースを使われながら良さが出るという父ロベルト系の血のキャラクターが表面化する一方、高パフォーマンスを発揮するために高サプリメント配合飼い葉を摂取することで循環器系に負荷が掛かってレースを使いたくても使えない、という悪循環に陥っていました。

 

エフフォーリアが古馬になって活躍するには、飼い葉の内容を変更して内臓負荷を軽減させ、コンスタントにレースに出走できるように体質改善する必要があると診ていましたが、早々に引退させる方が面倒ではなく簡単だったのでしょう。

現在の父ロベルト系の代表種牡馬と云える父エピファネイアの産駒が古馬になってから苦戦を強いられているのは、このような背景が影響しているものと診ます。

 

 

話が逸れてしまいましたが、グレナディアガーズも有力陣営だけに御多分に漏れず、一度激走すると凡走が続くタイプであり、朝日杯FS勝利の次の勝利はちょうど一年後の阪神Cであり、その後また凡走が続いて、次の激走はまたも一年後の阪神C2着という状況にあり、今回の阪急杯は阪神Cから2か月のローテとなると、料的遺伝的には問題がないローテも、循環器系的にはタフなローテだったと云えます。

しかも、中間の調教過程もしっかりトレーニングを課されており、調教でも消耗する競争馬にとっては過酷と云えますが、世界を相手に臆することなく強くなった近代日本の走る競走馬の宿命なのかもしれません。

 

もちろん一頭一頭体力が異なり、内臓面の強弱も異なり、近親配合の弊害を抱えるようなタイプは尚更そもそも体質が弱く、前出の獣医師の内容からすると、現役競走馬でも1割の馬は高血圧ではないということですから、やはり一頭一頭戦績のチェックは入念にならざるを得ません。

 

ということで、中山記念と阪急杯の一番人気馬の凡走について解説しましたが、考察しながら日本の競走馬が置かれている状況を憂う思いであり、折しも、サウジアラビアでは日本勢が大活躍を披露しましたが、喜んでばかりはいられない・・などと思うのは、おそらく私だけでしょう。

 

 

 

さて、このブログを休載しておりました期間は、メルマガ予想やメディア予想は継続して公開しておりましたが、なかなか噛み合わないことが多く、ご利用いただいている方には、ご迷惑をおかけしていることとなり大変申し訳ございません。

今年に入っても私的事情が長引いておりますが、今年こそ世界平和が訪れることを祈念しながら、頑張って予想や研究に取り組んで行きたいと考えております。

皆様におかれましては、春の足音が聞こえてくる時候ではありますが、感染症対策や健康管理には留意いただき、競馬を楽しんでいただきたいと思います。

メルマガについてはリンクをブログ右側に貼っておりますので、有料となりますがよろしかったらお願いいたします。

 

今日はここまでです。

(仕事のご依頼はmonaka.sabao.88@gmail.comまでお願い致します)

 

 

 

今年もよろしくお願いいたします

日頃から当ブログをお読みいただき、誠にありがとうございます。

そして、昨年の宝塚記念以降当ブログの更新が全くできず、昨秋G1戦線の期間全休することとなってしまい、誠に申し訳ありません。

 

読者様には以前にもご挨拶しましたとおり、一昨年に入った頃から私の身辺環境に大きな変化が生じており、一時は沈静化したものの、再び私事多用の状況に陥ってしまい、本来であれば昨年中には落ち着いて競馬に取り組めるはずだったのですが、私の思うようには展開せず長期化してしまい、競馬予想の上に更に血統考察・研究の時間を割くことが出来ず、またしても止む無く休載に至った次第です。

そして、この状況は不本意ながらまだ尾を引いており、当面は状況を見ながら可能な際にブログの更新をして行きたいと考えております。休載が生じた際は何卒ご理解をお願いいたします。

なお、今後そのような状況下でも、何とか頑張ってメルマガなど予想の方を優先して継続して参ります。

 

 

ということで、改めまして新年あけましておめでとうございます。

それにしても、昨年はロシアによるウクライナ侵攻や安倍元首相銃撃事件など、世の中を震撼させるような大きな悪い出来事がありましたが、世相を反映したか、競馬の世界では東西金杯からホープフルSまで万馬券に始まり万馬券に終わり、G1レースでは1番人気が苦戦する一年となりました。

 

特に昨秋の競馬を見ていて気付いたこととして、秋季における種牡馬検定レースである天皇賞・秋と、一年の総決算である有馬記念が共通項を示しており、近4年の勝ち馬を振り返ると、両レースとも2019~20年は牝馬が勝利し、21~22年は3歳牡馬が勝利するという共通構図となっています。

混合G1レースにおける牝馬の役割についてはこれまで何度も述べてきましたのでここでは繰り返しませんが、3歳牡馬が古馬牡馬相手に勝利する構図が顕在化しており、昨年はマイルCSも3歳牡馬が勝利しています。

 

3歳馬は仔馬時代から成馬古馬へ向けての成長過程期にあたり、4歳の誕生日を迎えて正式に成馬古馬になるまでの期間は最も走ることに専念できる成長青年期であり、走ることの意味が例えれば陸上競技大会のように純粋に走ることができますが、牡馬においては成馬古馬になってからの走りは自身の血・子孫を残す、ボスの座を巡る闘争に変質します。

現在の馬産における特定の血の系譜に偏った生産状況では血の溢れかえりが生じており、また新種牡馬をデビューさせても種牡馬の賞味期限をあっという間に迎えてしまう大量生産状況にある状況下では、それに該当する古馬牡馬は本能的に闘争本能で劣ることとなり、闘争に勝つことに対し消極勢力となります。

この本能原理については、これまでもこのブログで何度も何度も述べてきましたので詳細はそちらに譲りますが、一昨年のエフフォーリア、昨年のイクイノックスの秋の台頭は、馬産における血の偏りが全く解消されていないことの証左であり、3歳馬がいとも簡単に古馬を倒して台頭する状況は、新ヒーロー誕生で喜ぶべきというよりも、警報アラームが鳴り響いているように私には感じられます。

それでも、皐月賞はドレフォン産駒が勝利するなど、馬産においても新しい血の導入により手を拱いているのではないことは成果として現れてきており、更なる血の偏在の解消努力を期待したいと思います。

 

 

さて、このブログを休載しておりました期間は、メルマガ予想やメディア予想は継続して公開しておりましたが、なかなか噛み合わないことが多く、ご利用いただいている方には、ご迷惑をおかけしていることとなり大変申し訳ございません。

それでも新年を迎え、私的事情も長引いておりますが、今年は平和が訪れることを祈念しながら、新たな気持ちで予想や研究に取り組んで行きたいと考えております。

皆様におかれましては感染症対策や健康管理には留意いただき、競馬を楽しんでいただきたいと思います。

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今日はここまでです。

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宝塚記念を振り返ります

以前にもご説明しましたとおり、現在、私事多用につき更新頻度が減っており大変申し訳ありません。

ここでは、宝塚記念を振り返ってみたいと思います。

 

宝塚記念

1着・タイトルホルダー

父ドゥラメンテ、形相遺伝として影響が強いのは母と診ています。

ローテ的体力は料的遺伝2.50であり、激走後は中8週程度は必要。

 

今年のこのレースは、海外遠征組の帰国参戦などがあって珍しくフルゲート戦となり盛り上がりを見せましたが、ファン投票数も増えて今年の1~2位は従来のオグリキャップの最多記録を大幅更新する票を集めました。

ネット投票が普及して気軽に投票できることが大幅増に影響していますが、そう考えると、はがき投票の時代だったオグリキャップの票数は特異であり、改めてオグリキャップの人気の凄さを感じます。

今年も昨年に続いて開催2週目に行われましたが、梅雨時ながらこの影響を受けずに馬場コンディションは良好であり、パンサラッサがハイペースで牽引したことが大きく寄与していますが、コース及びレースレコードが叩き出され、2着馬も従来レコードを更新しています。

勝った本馬は、長距離路線からの距離短縮の上に、パンサラッサが牽引するハイラップの流れに対応できるのかと診られましたが、堂々と番手に控えて5F通過57.6秒にも戸惑うことなく、最後は力強く抜け出して快勝しています。

 

ファン投票1位ながら単勝は2番人気でしたが、今年のG1戦線の1番人気の呪いも回避?できたことも良かったのでしょうか。

昨秋のG1戦線は1番人気がそれに応えて勝利するレースが多かったものの、今年は一転して1番人気が勝てない状況が続いて上半期G1全敗、本馬にしても天皇賞・春も今回も2番人気であり、そもそも1番人気を作り出す予想要因は何か、という既存の予想手法を見直す議論も起きているようです。

 

 

さて、血統考察に入りますが、本馬の形相遺伝対象と診ている母メーヴェは、英国産ですが本邦輸入され、2~4歳時に中央で22戦5勝という成績を残しています。

未勝利勝ちは6戦目のダート1200m戦でしたが、その後は主に中距離路線で走り、更に距離を延ばして北海道シリーズでお馴染みの2600m戦のOP特別を勝利し、アルゼンチン共和国杯9着を最後に引退しています。

3歳戦線ではチューリップ賞や紫苑Sにも参戦しましたが、善戦どまりの戦績に終わり、G1戦線への出走はありませんでした。

このメーヴェを更に調べてみると、自身の3代母の父で英チャンピオンSなどの勝利がある Lorenzaccioの遺伝活性値が強く、札幌2600m戦を勝利しているものの、血統本質的には長距離型ではなく、中距離を中心に中長距離までを守備範囲としていたタイプと診ます。

本馬はこのような形相遺伝背景を持つことから欧州型の中~中長距離に距離適性を持つタイプと診ます。

 

菊花賞と天皇賞・春という長距離カテゴリーのG1を両方制覇していることから長距離タイプに見られますが、両レースとも逃げて中盤を歩くようなペースに落とすことに成功したことで対応できたものであり、血統本質的には長距離型ではないと診ます。

本馬は欧州型と述べましたが、欧州型にしては逃げ先行タイプに出ている面白いタイプですが、これは本馬の形相遺伝系統であり、母父でもある Motivatoaに由来するものと診ます。

この Motivatoaは英ダービー馬ですが、父モンジューに母父 Gone Westという、欧州追込みタイプと米国逃げタイプの組み合わせで輩出されており、私に言わせれば、実験的な興味配合により生産されましたが、どんなキャラクターが出るかと診られたところ、欧州型の先行タイプというキャラクターが表れ、英ダービーも先行して最後は2番手から抜け出して勝利という内容でした。本馬が逃げ先行タイプに出ているのは、まさにこの血の特徴が出ていると診ます。

 

そして、本馬と言えば、このレースにファン投票枠で参戦した半姉メロディーレーンがいることでも知られますが、この半姉メロディーレーンは母母の父で英愛ダービーを制した Shirley Heightsの遺伝活性値が強く、Shirley Heights及びその先祖を遺伝対象先祖とすることから、欧州型の中長~長距離タイプであり、半弟とは違って差し追い込み型に出ています

このように、兄弟間でキャラクターが異なることは全兄弟でも頻繁にあり、血統の面白いポイントだと思います。

この遺伝対象先祖の解析方法は中島理論に基づくものですが、複雑な解説が必要となりますので、ここでは割愛いたします。

 

それにしても、欧州質の本馬が米国質のパンサラッサが逃げるハイペースのラップに苦も無く対応したのは驚きましたが、この2頭は昨年の有馬記念で対戦しており、その際も今回同様にパンサラッサが逃げて本馬が2番手という同じ展開でしたが、本馬は最後の直線で先頭に立ったものの押し切れずに5着に終わっています。

本馬にとってパンサラッサが作り出す血統ペースは適合が良く、私の判定は有馬記念も宝塚記念も適合ランクAという高いものでしたが、ラップタイム的には有馬記念の5F通過59.5秒に対して、宝塚記念は5F通過57.6秒と大きく違いましたが、2度目のパンサラッサのペース経験で驚きの対応力の向上と言うしかありませんが、馬に限らず、生物全般が持っている学習能力の重要性を改めて認識した次第です。

 

本馬は今回の勝利により、陣営から凱旋門賞へ正式参戦の発表があり、どうやら直行ローテとなるようです。

これで今年は既報どおりダービー馬ドウデュースも参戦、そしてディープボンド陣営が今年も参戦するかどうかですが、以前から日本のホースマンの間からは、凱旋門賞に強い逃げ馬を参戦させたいという声が上がっており、本馬の参戦はこれが実現する参戦となりそうです。

確かに欧州競馬には強い逃げ馬というのは存在せず、欧州ではルール上認められている、勝つ意志が無い存在のラビットをペースメイカーとして出走させるほど逃げることを嫌う、差し追い込み重視の競馬です。

この間隙に目を着けることは好着想ですが、日本人の脳裏には「エルコンドルパサーの悲劇」が焼き付いており、何の因縁か、母父にエルコンドルパサーを差し切ったモンジューの血を持つ本馬がどのような走りを見せるのか、楽しみにしたいと思います。

 

 

それから、1番人気に押されて6着に終わったエフフォーリアについて、道中は中団で運んだものの早い段階から鞍上の手が動き出し、追走に苦労する中で形作りのように差を詰めただけの6着に終わっています。

今年初戦の大阪杯で9着に敗れ、それでもブリンカー装着で臨んだ最終追切を見て本馬を本命評価した予想やメディアも多く、1番人気に押されましたが応えることができませんでした。

レース後の鞍上からは追走が難しかった趣旨のコメントが出ていますが、はっきりとした敗因が掴めないでいるようです。

 

この敗因について、私はメルマガ「重賞分析極秘ファイル」において、大阪杯の予想考察の際に本馬には3つの不安材料があることを指摘し、これが原因で勝利するのは難しいと指摘して評価を3番手まで下げた考察を公開しましたが、結果はそれを上回る9着に終わり、そして、今回公開した考察では、ブリンカーを装着した程度では大阪杯で露呈した3つの不安材料は解消せず、今回も好走は難しいと指摘して4番手評価としておりましたが、結果はそれを上回る6着に終わっています。

 

この内容について、昨年の年度代表馬の深部に触れる内容ですので、メルマガ読者様の利益保護の観点を踏まえてここでは公開することはできませんが、私がこのブログで繰り返し述べてきた内容から1つだけヒントを示しますと、成長過程期である2~3歳と、成馬となる4歳では馬が違うということです。

このことは、馬を起用する陣営によって理解度が異なる印象があり、理解が及んでいる陣営もあれば、変わらずに同一視して扱う陣営もあり、このことで馬の走りに影響が及ぶことは残念な限りです。

私が公開した本馬の3つの不安材料のうちの1つはこれに関することであり、陣営には3歳時の内容に囚われることなく、新たに練り直していただきたいと思います。

 

もしも陣営の方がこのブログをお読みであれば、私で宜しければ、3つの不安材料解消のアドバイスを致します。年度代表馬が苦悶している状況は不憫でなりません。

ちなみに、血統ペース適合については、今回同様にパンサラッサが逃げた有馬記念で本馬は勝利しているように血統ペース適合を示しており、血統ペースが敗因ではありません。

 

 

さて、その私のコンテンツ「重賞分析極秘ファイル」は、平地重賞を対象として、レースの主要な出走馬について血統ペース理論及び中島理論の観点から、どの馬が有力なのか、どの馬が危険なのか、主要馬を中心に診断した上で穴馬を含めて予想する内容のコンテンツです。

それから、現在姉妹メルマガとして「重賞分析極秘ファイル・買い目プラス」をレジまぐにて展開しておりますが、こちらは重賞にリステッドOPまで対象を広げて、買い目まで提供しております。

先週は宝塚記念とOPリステッドを予想しましたが、宝塚記念はデアリングタクトを本命評価、ディープボンドを対抗評価とし、タイトルホルダーとヒシイグアスはヒモ穴評価まで、キングオブコージを特穴評価としておりました。

メルマガ予想的中の実績については、サイトで無料でご確認頂けますので、一度お試しいただけますと幸いに存じます。都合によりブログ内にリンクを貼ることができませんが、レジまぐ内にてご検索願います。

 

新型ウイルス感染状況にすっかり慣れたこともあるのか、行動緩和の動きがかなり進んでいる一方で、ロシアのウクライナ侵略など複合的な要因で物価高騰や食料供給不安が生じており、多方面に渡って様々な影響が広がって世界中が震撼しています。

日本では平和の下でコロナ禍にあっても競馬が中断されることなく開催されていることについて、私は改めて感謝の念を抱くとともに、ウクライナに一日も早く平和が訪れることを祈るばかりです。

梅雨真っ只中と思いきや、地域によっては高温傾向で早々に梅雨明けということで、皆様におかれましては健康管理には留意いただき、夏競馬を楽しんでいただきたいと思います。

メルマガについてはリンクをブログ右側に貼っておりますので、有料となりますがよろしかったらお願いいたします。

 

今日はここまでです。

(仕事のご依頼はmonaka.sabao.88@gmail.comまでお願い致します)

 


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