競馬の核心!血統ペース理論!

私が編み出した「血統ペース理論」を基にレース考察などを展開するブログです。

私が故・中島国治氏の血統理論をベースに編み出した予想理論が「血統ペース理論」です。 端的に言えば、「逃げ馬が自身の血統構成から作り出す血統的なペース・流れ」がレースを支配し、このペース・流れに適合する馬たちによってレースが決するというものです。 実際のレース予想の際はこの「血統ペース」の他にも、各馬の持つローテ的体力の大小からの絞り込みや、各馬の対戦によっておこるコンプレックスも予想に取り入れて絞り込みます。 昨今ではラップ分析系の予想が隆盛のようですが、一般に言われるスローペースやハイペース、テン3ハロンや上り3ハロンといった時計だけではない「血統というペース・流れ」がレースを支配していることを感じてみませんか。

ブリーダーズCを振り返ります

ここでは、折角の機会ですので、日本馬の快挙達成となったブリーダーズカップについて少々触れてみたいと思います。

 

 

本場米国ブリーダーズCは1984年に創設され、年間総決算、米国カテゴリーチャンピオンを一気に決めてしまうという、米国競馬の祭典です。

今でこそ、世界でも有数の高額賞金が飛び交うビッグイベントとなりましたが、創設のきっかけは競馬人気凋落への歯止め策であり、生産者が資本拠出するなどの苦労もあったことがレース名の由来とされています。

創設当時は7レースで1日開催でしたが、様々な変遷を経た結果、現在は14レースと倍増し2日開催、一時期は障害レースやマラソンレースもこのシリーズで行われていました。

日本勢からは、これまでBCクラシックにはタイキブリザードやエスポワールシチーなど4頭のべ5回参戦するも木っ端微塵に粉砕されてしまい、他のBCレースも歯が立たず、日本勢が勝利するのが難しいとされてきたこのシリーズにおいて、ついに日本勢が勝利する日が訪れました。

 

 

<BCフィリー&メアターフ>

1着・ラヴズオンリーユー

父ディープインパクト、形相遺伝として影響が強いのは母母と診ています。

ローテ的体力は料的遺伝2.25であり、激走後は中8週程度は必要。

 

このデルマー競馬場は4年ぶりのBC開催となりましたが、芝コースはダートコースの内側に設置、そして日本の芝コースでは存在しない「左回りのキツイ小回り」という特殊な舞台設定で最後の直線も短く、日本の地方競馬場の芝バージョンともいうべき舞台に本馬が対応できるかが焦点となりました。

 

レースは本馬はゲート好発から好位につけましたが、向正面から他馬に被せられ、最終コーナーではかなり動きにくい場面がありましたが、直線に入ると、先に抜け出していたウォーライクゴッデスとマイシスターナットの間を突いて鋭い脚で抜け出し、差し切り勝ちを収めています。

半馬身差の2着にマイシスターナット、さらに頭差でウォーライクゴッデスが3着、連覇を狙ったアウダーリャは5着に終わっています。

(馬名は馬券発売があったことからカナ標記)

 

本馬は初めてとなる特殊な舞台設定に問題なく対応できたわけですが、本馬の血統表を見れば一目瞭然、形相遺伝背景も含めて母方はバリバリの米国血統で構成されており、米国の舞台設定に難なく対応できたのも当然であり、日本以上に硬いとされる路盤にも対応しました。

 

当日の日本版オッズでは1番人気に押され、現地版では3番人気でしたが、その現地版で1番人気に押されていたウォーライクゴッデスと本馬が覇を競う存在と診られていましたが、春の香港G1を制したからでしょうか、現地でも本馬の能力は高く評価されていたようです。

もっとも、米国の芝路線は距離が延びるほど高能力の存在は手薄になることから、これまでも2005年にシーザリオがACCオークス、2016年にはヌーヴォレコルトがレッドカーペットHPとG1を制していますが、米国においてBCを制するというのは別格と言えます。

今後いつまで現役生活を送るか分かりませんが、引退後の繁殖としても、サンデーサイレンスの血を引く繁殖ということもあり、米国から繁殖ごと購買オファーが殺到するのではないでしょうか。

 

 

<BCディスタフ>

1着・マルシュロレーヌ

父オルフェーヴル、形相遺伝として影響が強いのは、母の先祖の隔世遺伝として3代母父の母母と診ています。

ローテ的体力は料的遺伝6.50であり、激走後は中2週程度は必要。

 

私はBC当日の朝はテレビ中継に合わせて朝早く起床、ラヴズオンリーユーの勝利は想定の範囲内で観戦していましたが、BCディスタフを本馬が勝利というニュースで驚いて目が覚めました。

 

今年のディスタフは、メインであるクラシックよりも注目を集めており、今年G1を4勝を含めて5連勝中の Letruska、ケンタッキーオークス馬 Malathaat、昨年のケンタッキーオークス馬でG1を3勝の Shedaresthedevilといったメンバー構成でしたが、 Letruskaが6連勝でG1を5勝目なるかが注目されていました。

 

レースは最内枠の Private Missionが果敢にハナを奪いに行き、Letruskaも逃げ馬であることから負けずに先行、この外から Shedaresthedevilが被せに行くという熾烈な先行争いにより半マイル通過44秒97という超ハイペースの展開となりました。

本馬はこのハイペースに追いて行けず後方3番手からとなりましたが、最終コーナー手前から米国ダート競馬の典型的なサバイバル、脱落消耗戦となったことで先行勢が壊滅、本馬が直線に入る手前から早くも先頭に立ち、一旦は内から交わされましたが、ゴール寸前で差し返しを見せ、際どいハナ差で大金星を収めています。

1番人気に押されていた Letruskaは、本馬から30馬身も離された10着大敗に終わっています。

BCシリーズは今年で38回目となりますが、本馬は日本馬による初の米ダートG1勝利を達成、日本競馬史に価値ある大金字塔を打ち立てました。

 

このレースを血統ペース的に診ると、最内枠から逃げた Private Missionは3代母を形相遺伝対象としており、逃げて作り出した Ribot系統の流れは、この血の特徴であるタフなペースになりやすく、このハイラップでは消耗ペースは必然です。

典型的な米国的サバイバルとなりましたが、実はその根底にあったのは欧州的スタミナの血であり、本馬は3代母父ブレイヴェストローマンを経由して遡り、米国に導入された欧州スタミナの血の背景を受けていることが大きく、このレースの血統ペースに適合し、ハイペースに脱落せずに後半の強気の競馬が実現したと診ます。

 

最後の直線で内から伸びて本馬とゴール前で競り合った Dunbar Roadという馬は、実は逃げた Private Missionと親戚関係にあり、Private Missionの母 Private Giftの孫産駒にあたります。

そして、この2頭は形相遺伝背景が酷似していることから、Private Missionが逃げる展開で Dunbar Roadが来ることは血統ペース的には必然の走りでしたが、この絶好の適合の良さを持つ相手に勝利したという点も大きいと診ます。

 

 

 

今回勝利した2頭の調教師は、ディスタフを制した直後に「死んでもいい」と喜びを表現していましたが、今回の勝利はその手腕が大きいのは言うまでもありませんが、この2頭が最後の直線で見せた闘争本能の発揮が血統面では大きかったと診ます。

 

ディープ産駒のラヴズオンリーユーが披露した他馬の間を突き抜けて伸びる走りや、オルフェ産駒のマルシュロレーヌが披露した最後に差し返すという走りは、サンデーサイレンスの血が本来的に持っている闘争本能を発揮した走りと診ます。

 以前このブログでも述べたことがありましたが、牝馬同士の間でも牝馬間特有の闘争本能は存在し、牡馬のボスとして血を残す戦いとは異なり、例えれば江戸時代の大奥のような序列闘争となります。

 日本では溢れかえっている父系サンデーサイレンスの血も、米国では稀少系統であり、日本国内では父サンデー系故に繁殖シーズンやG1シーズン期では足を引っ張られる場面もありますが、父サンデー系が希少である海外競馬では、この血の闘争本能が活性化されることになります。

 サンデーサイレンスという馬は、一言で言えば闘争本能の塊の血統背景にあり、これが種牡馬としての大成功に繋がったわけですが、この血も溢れかえってしまっては、その闘争本能が減退・喪失に見舞われる状況にあります。

 

 他にも海外競馬で環境を変えて良績を上げる系統産駒も多く、海外でサンデーサイレンスの血の需要が高まっているのは皆さんもご存知のとおり。そして、その走力の源泉は旺盛な闘争本能にあります。

 なお、何故種牡馬サンデーサイレンスが大成功したのか、この詳細な血統解説については、申し訳ありませんがこの無料ブログでは述べることはできません。

血統コンサルや配合コンサルの場面などでクライアント様に公開する重価値事項と位置付けておりますので、ご理解をお願いいたします。

 

 

 

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先週はアルゼンチン共和国杯とみやこSを予想しましたが、単発記事版でアルゼンチン共和国杯を的中しております。

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世界中を苦しめている新型ウイルスは日本国内では新規感染者が逓減し、日常を取り戻す動きが始まっています。

これに伴って、競馬場への入場者数も規制が緩和され、秋G1シーズンに観客が戻りはじめていることは良い方向と思います。

世界の競馬事情も欧州は凱旋門賞が終わり、米国はBCが終了と今年を締めくくる流れにありますが、日本ではまだG1シーズンの真っ最中、皆様におかれましては健康管理には留意いただき、秋競馬を楽しんでいただきたいと思います。

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今日はここまでです。

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天皇賞・秋を振り返ります

先週は以前から述べているような事情により休載となり、誠に申し訳ありません。

ここでは、天皇賞・秋を振り返ってみたいと思います。

 

天皇賞・秋

1着・エフフォーリア

父エピファネイア、形相遺伝として影響が強いのは父と診ています。

ローテ的体力は料的遺伝5.25であり、激走後は中3週程度は必要。

 

今年のこのレースは3強対決という形で盛り上がりましたが、当日は生憎の降雨に見舞われ、2強はこの降雨の影響を受けることとなりましたが、本馬の祖父シンボリクリスエス以来となる19年ぶりに3歳馬による勝利を収めました。

近年の3歳馬路線は菊花賞を軽視する風潮が強まっており、中距離指向かと思いきや、19年ぶりの勝利というのが意外に感じましたが、3歳馬のこの時期は古馬に対する斤量規定が微妙な時期であり、天皇賞・秋は牡馬斤量56kgに対し、JCは同55kgで参戦できるということも影響しているのでしょうか。

勝った本馬はダービー以来の休み明け初戦でしたが、Roberto系の牡馬らしく横幅アップの成長した馬体で現れ、道悪の鬼と云える血統背景から、降雨の影響が残る馬場は追い風になりましたが、まさに力強い走りで古馬勢を一蹴しています。

 

さて、本馬の形相遺伝対象と診ている父エピファネイアについては、皆さんも良くご存知のことでしょう。2~5歳時に国内外で14戦6勝という成績を残しています。

3歳クラシック戦線では皐月賞と日本ダービーでいずれも2着と惜敗、悔しさが残る内容で辛酸を舐めましたが、最後の菊花賞では2着馬以下を大きく離して楽勝と言える内容で勝利し、クラシック最終戦でG1タイトルを獲得しました。

4歳になると不振に陥りましたが、JCでは2着以下を圧倒する走りで快勝、この年のワールドベストレースホースランキングでは、この走り一発で129Pの評価を獲得したことで同ランキング世界2位となり、この年の同ランキング1位がドバイデューティーフリーで130Pを獲得したジャスタウェイでしたので、この年は日本調教馬が世界1~2位の評価を得るという快挙を達成しています。

5歳になるとドバイ遠征し、何故かワールドCの方へ参戦するもシンガリ負けを喫してしまい、これで引退となっています。

 

引退後は種牡馬入りし、2015年に南半球向けプライベート用で2頭の種付け記録がありますが、2016年から実質稼働すると、毎年200頭以上の種付けを行って今年までに延べ1300頭以上の種付け数に上っています。

種牡馬として診た場合、母父スペシャルウィークはサンデーサイレンスの満8歳の誕生日以降の種付けにより生産された0遺伝配合馬であることから、サンデーサイレンスが不存の先祖となっており、よって、日本に溢れ返っている父サンデー系の繁殖牝馬と配合しても、サンデーサイレンスの血の近親配合による弊害が生じないというメリットを持つ種牡馬となります。

 

本馬はエピファネイア産駒の実質的な第2世代となりますが、エピファネイアは、前出のような膨大な種付数の状況にあることから、既に種牡馬としての賞味期限を迎えてしまっています。

この状況からすると、エピファネイア産駒が走るのは実質的な第3世代までと診られ、続く第4世代以降は活躍する産駒は極端に減少するでしょう。

先輩種牡馬として、人気を誇ってきた種牡馬ロードカナロアの産駒の状況がその典型例と言えますが、非サンデー系、非キンカメ系の種牡馬ということもあり、血が溢れかえっているこの2系統よりは、古馬牡馬でも当面の間は優位性を発揮できるものと診ます。

 

このエピファネイアは、シーザリオを経由して母父スペシャルウィークの母方先祖を形相遺伝背景に持つことから、中長~長距離を最も得意とするタイプでしたので、JCや菊花賞で圧勝する走りを披露するのも頷けます。

本馬はこのような形相遺伝背景を持つことから、現在は3歳秋という青年期から成馬へ向かう成長過渡期ですが、成馬になると父同様に中長~長距離路線を最も得意とするタイプになると診られ、本質的に中距離では忙しいタイプになるでしょう。

また、中島理論の観点からは、本馬が生産される2017年の種付け配合の際に良好なサイクルに恵まれており、私が時折述べている「配合メリット」を受けている良駒であることを補足します。

 

私は本馬を3強の中では3番手評価としましたが、前出のとおり、形相遺伝対象の父エピファネイアが中長~長距離タイプであること、そして、Roberto系の血の影響が強いことで使われながら良さが出てくる血の傾向があることを踏まえ、控えた評価にしたものです。

しかし、当日の降雨の影響はかなり大きく、馬場は良発表ではありましたが3強の序列に影響を与え、スピードに特色を持つ半面で道悪を苦にする他の2頭に対し、道悪の鬼と云える血の背景を持つ本馬に追い風となったことは大きいでしょう。

おそらくJCを意識した変更なのか、今秋の東京の芝が天皇賞を迎える週になってもクッション値9前後というソフトな馬場造りになっていることも本馬の血統には向いたと診られます。

 

これで本馬は3歳馬として天皇賞を勝利し、父が成し得なかった中距離G1を勝利しましたが、非サンデー系、非キンカメ系のG1馬ということで、闘争本能を保持する牡馬として、今後どのような走りを披露するか楽しみとなります。

血統的には前出のとおり中長~長距離型であることから、今後予定されている有馬記念参戦などは方向性は合っており、古馬になってからもその路線へ進むべきと診ます。

 

 

それから、1番人気に押されたコントレイルについて、レースでは馬群に包まれ、エフフォーリアをマークするような位置で運びましたが、最後の直線では抜け出して行ったエフフォーリアを追ったものの差は詰まらず、追いかけた勢いでグランアレグリアを交わした2着までで終わっています。

 

古馬初戦の大阪杯で3着に終わって以来の休み明け、秋2戦で引退という発表がありましたが、陣営は必勝を期して臨んだものの、勝利することはできませんでした。

スピード型の本馬にとって良発表ながら当日の降雨の影響は大きく、大阪杯でも脚を引っ張られる要因となりましたが、古馬になって2走の敗因は雨だけではありません。

 

本馬が3歳の時から繰り返し述べておりましたが、本馬が血が溢れかえるディープ産駒である以上、成馬古馬として成長するにつれ、青年期の脚比べの陸上競技会から、大人の牡馬として血を残すボス争いの戦いに移った際に、闘争本能の減退喪失に見舞われることとなり、頂点を争うG1レースでは勝利することは難しくなります。

 

現在の馬の生産状況は、巨星2頭が亡くなったものの、やはりディープの血を筆頭とするサンデー系が圧倒しており、それに次ぐのがキンカメ系となります。

これまでもこのブログで度々述べてきましたが、特定の血に偏ってその血が溢れかえっている状況では、その血を父系統に持つ牡馬は、成馬になると野生時代からの本能に基づき、更に同じ血が増えないよう闘争本能を失ってしまいます。

馬は一般的に、走る・蹴る・噛むというその身に備わった3つの武器を用いて闘争するものですが、競馬はその内、走るという武器に焦点を当てて互いに争わせる人工的な競技であり、それはまた、馬が集団内でボスの座を争う際の闘争本能と習性を利用した競技でもあります。

そして牡馬は、ボスとなって自らの血を遺伝子を残そうとする本能に基づいて、他のライバルと熾烈な戦いをする訳ですから、闘争本能の減退喪失はパフォーマンスの割引、減退に直結してしまいます。

ディープ産駒の最高傑作と評される本馬ですが、やはりこの本能レベルには抗うことはできず、実質的に4歳古馬となった4月1日の誕生日後となる、4月4日に行われた大阪杯は闘争本能の減退喪失の最大猶予も終了しており、古馬牡馬としての初戦は善戦よろしく3着に終わっています。

 

本馬は次走引退レースとなるJCが予定されていますが、JCがサンデー系の男だらけの大運動会にでもなれば、高能力で勝利することも可能ですが、強力G1牝馬や青年期の強力3歳馬が参戦するようなメンバー構成となると、またも善戦マンとなる可能性は高いでしょう。

 

一部のメディアにおいて、昨年の3歳世代は極弱の世代であり、そのおかげで3冠馬に成れた「まやかしの3冠馬」という過激な論評をしていた若輩がいましたが、本馬は生産時に母から良質の配合メリットを受けている優駒であり、決してそのような存在ではありません。

この若輩が本馬が2~3歳の時点でそのような指摘をしていたのかは知りませんが、昨年の3歳牡馬が振るわないのは、3歳時の活躍馬の多くが血が溢れかえるサンデー系やキンカメ系であり、古馬になって走力の原動力である闘争本能の減退喪失に見舞われているからです。これは近年どの世代でも共通する現象であることは、私がこのブログで度々述べているとおりです。

この本質的な部分が理解できていない安易な世代論が展開されているようですが、少なくとも種牡馬ごとに遺伝活性値のサイクルとともに論評すれば、よりハイレベルな世代論を論評できるでしょうに、今のメディアで広まっている論評の貧困ぶりを憂いてしまいます。

この若輩は今年の3歳馬は最強世代だと論評しているようですが、世代の頂点に立った今年のダービー馬シャフリヤールはディープ産駒です。

同馬が古馬になってからどうなるか、サンデー系産駒である以上、前出のとおりコントレイルと同様の道を辿ることは血の掟ですが、この若輩の結果論ではない世代論を楽しみにしたいと思います。

 

 

私はこのレース、メルマガ「重賞分析極秘ファイル」において、2番人気グランアレグリアを本命評価としましたが、またしても降雨の影響を受ける馬場となってしまい、高速スピードを削がれ3着に終わっています。

道中の位置取りには驚きましたが、中団から運んだとしても、勝利するまで伸び切ることは難しかったものと診ます。

本馬も年内引退が報じられており、高性能エンジンを搭載した本馬の次走がどうなるのか、引退レースこそ乾いた良馬場で走らせたいものです。

 

 

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先週は天皇賞・秋とスワンS、OPリステッドを予想しましたが、カシオペアSの的中に留まりました。

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世界中を苦しめている新型ウイルスは日本国内では新規感染者が逓減し、日常を取り戻す動きが始まっています。

これに伴って、競馬場への入場者数も規制が緩和され、秋G1シーズンに観客が戻りはじめていることは良い方向と思います。

そして衆議院選挙も終わり、週初めから日経平均株価も上昇、このまま世の間の好循環が始まってほしいと思いますが、皆様におかれましては健康管理には留意いただき、秋競馬を楽しんでいただきたいと思います。

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今日はここまでです。

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秋華賞を振り返ります

先週は以前から述べているような事情により休載となり、誠に申し訳ありません。

ここでは、秋華賞を振り返ってみたいと思います。

 

秋華賞

1着・アカイトリノムスメ

ディープインパクト、形相遺伝として影響が強いのは母父の母母父と診ています。

ローテ的体力は料的遺伝4.25であり、激走後は中週程度は必要。

 

牝馬3冠最終戦となるこのレースは、大方の予想どおりに白毛のG1馬ソダシが圧倒的1番人気1.9倍に押され、昨年のデアリングタクトの1.4倍には及びませんでしたが、話題性やキャラクター人気も上乗せされて大きな期待がかかりました。

当日は朝からかなり強い六甲おろしが吹くコンディションでしたが、レースはスローの展開で流れ、好位の外で運んだ本馬が急坂から力強く伸びて快勝、母子制覇を成し遂げました。

圧倒的1番人気に押されたソダシは2番手追走で絶好の運びに見られましたが、最後の直線で伸びを欠き失速、陣営も首を傾げる10着に終わっています。

どうやらゲート内で顔をぶつけるアクシデントがあったようですが、これ以外の敗因も明確にありますので、これについては後述します。

 

さて、本馬の形相遺伝の対象と診ている Blakeneyは、このブログでもキングカメハメハの血統背景を辿る度に紹介しておりますが、本馬も同様の背景にあります。

英国産で2~4歳時に12戦3勝の成績があり、英ダービーの勝利やキングジョージ2着、アスコットゴールドC2着の良績がある欧州・英国型の中長距離タイプです。

種牡馬となってからも英オークス馬や愛ダービー馬などのG1馬を輩出していますが、日本においてはキングカメハメハの母母の父として広く認知されています。

 

そのキングカメハメハも Blakeneyのマッシモの遺伝活性値を受けており、 Blakeney及び更にその母父 Hornbeamへと辿る血統背景を持っています。

Blakeneyの良績として挙げた前出のG1レース3つは、エプソム競馬場とアスコット競馬場での施行であり、両場とも急激な起伏を持つ競馬場として知られますが、エプソム競馬場のダービーコースはジェットコースターに例えられるほど有名であり、アスコット競馬場は2000年代に入ってから改修され、急激な起伏は幾分穏やかになったようですが、古くから排水の悪さと起伏の激しさで有名なコースでした。

キングカメハメハの血の特徴と云えば、その血を父や母父に持つ馬に多く共通する、特有の筋肉隆々とした馬体ですが、Blakeneyも欧州馬としてはガッシリした馬体の持ち主であり、起伏のあるコースで良績を上げた戦歴を振り返るだけでもその遠因が想像に易く、キングカメハメハは現代調教や高サプリメント飼料などもあり、更に目に見える隆々としたパワフルさに現れたと診ています。

 

秋華賞の最後の直線で本馬が見せた急坂コースを力強く駆け上がって抜け出した走りは、この血の背景が如実に表れており、本馬にとって初の小回りコースだけが不安ではありましたが、最後の坂を駆け上がってくる能力に賭けて、私はメディア予想で公開したとおり本馬を本命評価としておりました。

ちなみに、これが例年同様の京都コースだったら・・本命評価はしません。

 

 これで本馬は秋華賞親子制覇となりましたが、本馬は母が3冠牝馬アパパネということもあってか、デビューから5戦続けてマイル戦を使われ、オークスで距離延長に対応しましたが、前出のとおり、本馬の形相遺伝背景は本質的に欧州型の中長距離を中心に対応するタイプです。

 母アパパネは、その母がスプリンタータイプだったために母の走行ベクトルにより距離適性が矯められてしまったタイプであり、本馬は一世代進んでいることからこの影響を受けておらず、成馬になって血統面が表出するとマイルでは本質的に忙しいタイプになると診ます。

 

 

それから、圧倒的1番人気に押されて10着に終わったソダシについて、道中は2番手でスムーズに運びましたが、勝負どころからの反応が今一つに見え、最後の直線では逃げ馬を交わせず、後続に飲み込まれて失速しました。

陣営からは、ゲート内で顔をぶつけて口腔から出血の話が出ていましたが、その後は飼い葉を普段どおりに食べている報があり、一安心といったところですが、このアクシデントがどの程度走りに影響したかは推測できないものの、これを除いても戦前の段階から不安材料が2つあり、これが敗因として嵌ったものと診ます。

 

一つ目は、私が提唱している逃げ馬が作り出す「血統ペース」への不適合です。

エイシンヒテンが逃げることは大方の予想どおりでしたが、エイシンヒテンが逃げて作り出した Conquistador Cielo~ Mr. Prospector、Bold Rulerの血統ペースは、本馬の父及び形相遺伝背景には適合要素が無く、ズレた母父にあるだけでは適合できず、この不適合が走りづらさに繋がったものです。

その一方、勝ち馬は2月のクイーンカップでエイシンヒテンが逃げる血統ペースに適合して勝利しており、今回の勝利をアシストした大きな要因でもあります。

 

二つ目は、前回でも触れましたが、スプリンターズSで6着に敗れたダノンスマッシュの凡走理由と同じ、磁場変動の影響です。

本馬はオークス後の5月27日から北海道へ放牧へ出され、9月9日に栗東帰厩ということで、栗東から経度2度を越える移動・滞在が105日程度に及んでおり、脳の視床下部への磁場変動の影響、所謂時差ボケのような症状が懸念されていましたが、これも敗因として嵌ったものと診ます。

本馬が本来持っている栗東の磁場下のクレジット約7週間分を除くと、約56日間は回復に必要であり、仮に札幌記念の翌日に帰厩したとしてギリギリ間に合うかどうかという日程となることから、本来は秋を見据えて栗東近郊で過ごす方が良い選択だったと診ます。

調教では力強い動きを見せていましたが、野生時代からの本能レベルにおいて、天敵である肉食動物に襲われた際に、最低限逃げることができる2~3F程度の走行力は保持しており、調教での動きはこれをふり絞っている走りとなりますが、これ以上の距離となると走行力が落ちることとなります。

 

このような二重苦に見舞われては、大本命に押されましたが、10着大敗に至ったのも致し方ありません。

某メディアでの解説では、本馬の敗因について「分からない」と堂々と言ってのける解説者や、「平坦2000mは大丈夫だが、急坂がある2000mは距離が長い」と的外れな解説がありましたが、純粋に視聴されている方々は有耶無耶にされて可哀そうな限りです。

 

私はこのレースの予想メルマガ「重賞分析極秘ファイル」において、この2点を不安材料として指摘した上で本馬を8番手評価としておりましたが、8着ではなく更に着順を下げるに至りました。

今後の本馬がどのような使われ方をされるかは分かりませんが、前出のとおり敗因ははっきりしていますので、陣営には敗因をよく分析して仕切り直していただきたいと思います。

 

 

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先週は秋華賞と府中牝馬S、OPリステッドを予想しましたが、秋華賞と太秦Sを的中することができました。

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新型ウイルス対応に奔走する毎日が続いておりましたが、全国的に新規感染者数が逓減傾向にあり、日常を取り戻す動きが始まりつつあります。

そして先週から一気に気温が低下し、早くも冬到来かという地域もあるようですが、皆様におかれましては健康管理には留意いただき、G1戦線本格化の秋競馬を楽しんでいただきたいと思います。

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今日はここまでです。

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