競馬の核心!血統ペース理論!

私が編み出した「血統ペース理論」を基にレース考察などを展開するブログです。

私が故・中島国治氏の血統理論をベースに編み出した予想理論が「血統ペース理論」です。 端的に言えば、「逃げ馬が自身の血統構成から作り出す血統的なペース・流れ」がレースを支配し、このペース・流れに適合する馬たちによってレースが決するというものです。 実際のレース予想の際はこの「血統ペース」の他にも、各馬の持つローテ的体力の大小からの絞り込みや、各馬の対戦によっておこるコンプレックスも予想に取り入れて絞り込みます。 昨今ではラップ分析系の予想が隆盛のようですが、一般に言われるスローペースやハイペース、テン3ハロンや上り3ハロンといった時計だけではない「血統というペース・流れ」がレースを支配していることを感じてみませんか。

2019年04月

天皇賞・春を振り返ります

ここでは、天皇賞・春振り返ってみたいと思います。

 

 天皇賞・春

 1着・フィエールマン

 父ディープインパクト、形相遺伝として影響が強いのは母母の父と診ています。

 ローテ的体力は料的遺伝4.00であり、激走後は中5週程度は必要。

 

 今年は13頭立てとやや寂しくなった天皇賞・春ですが、キセキやブラストワンピースといった古馬一線級の回避や、シャケトラへの合掌などがありましたが、やはりこのカテゴリーの凋落ぶりが著しいと感じます。平成の時代で最も軽視され、凋落が進んだのがこの長距離路線です。

 私は「平成の天皇賞・春」と言えば、やはり平成4年のメジロマックイーンとトウカイテイオーの「世紀の対決」と呼ばれたレースが一番に思い出されます。

 当時「どちらが強いんだ」と大いに盛り上がったことを覚えていますが、近年はそのように盛り上がることも無くなり、すっかり様変わりしてしまいました。

 レースは序盤1000m通過が59秒8とタイトに入りましたが、中盤2000m通過が2分4秒という典型的な中弛みとなり、最後の坂を下ったところで早くも先頭に立った本馬が押し切りました。

 

 本馬の形相遺伝の対象と診ている母母の父 Noir Et Or は、20戦7勝という成績で仏G2エヴリ大賞、同コンセイユドパリ賞という2400mでの勝利があり、G1は勝利はありませんでしたが、サンクルー大賞3着という実績があります。

 更にこの Noir Et Or を調べると、日本にも種牡馬として輸入された父ラインゴールドを形相遺伝の対象としており、そのラインゴールドはサンクルー大賞2連覇、凱旋門賞、ガネー賞というG1勝利がある17戦9勝の名馬です。

 ちなみにこのラインゴールドは、日本で種牡馬としてはこれといった活躍馬を輩出することはできませんでした。

 本馬はこの血統背景から診て、欧州型の中長~長距離型であり、配合的に頭脳も良好と診ています。中山や福島の小回りで立ち遅れてしまうのは、欧州型の本馬にとっては当然とも言える走りだと思います。

 菊花賞でも思いましたが、欧州フランス仕様の血統背景の本馬にフランス出身のルメール騎手で勝利するあたり、所謂「手が合う」ということを再認識しました。

 

 それにしても今年のメンバー構成は、G1馬が本馬のみであり、そしてサンデー系が13頭中11頭、キンカメ産駒1頭、その他1頭といった構成で、血が溢れ返っていて活力を失っている父系ばかりでした。

 レースが行われる以上、この中から1着馬が出る訳ですから、唯一頭のG1馬である本馬が能力を示して勝利を収めたのは、ある意味順当とも言えます。最後の直線で叩き合った相手が、同じディープ産駒のグローリーヴェイズだったことも幸運だったと診ます。

 古くから種牡馬検定レースとして機能してきた天皇賞ですが、カテゴリーとしての凋落と合わせて、種牡馬検定としての機能も凋落していると診ます。

 

 本馬の今後についてですが、本馬は凱旋門賞に登録があり、陣営は今回の勝利で参戦へ本腰を入れると思われます。

 恐らく日本馬が参戦となると、地元では水を大量に撒いてでも道悪馬場を造ると思われます。昨年クリンチャーが参戦した際は、芝を短く刈り込み、降雨が少ない天候続きでしたが、水を撒くことはありませんでした。アウェイとはそういうものです。

 相手関係以前に、この馬場に本馬が対応できるかどうか、血統的には答えがあるのですが、ここでは伏せておきます。

  

 

それから2番人気に押されたエタリオウについて、道中ポツンと離れたシンガリから進み、道中後半から進出しましたが、最後の直線ではパフォーマプロミスとの叩き合いにも敗れ4着となりました。

この騎乗については、かなり物議を醸しているようです。調教師のコメントから診ても陣営の作戦ではなく、鞍上の判断ということが分かります。

 

私はこの騎乗を見て、皐月賞の最後の直線を思い出しました。

皐月賞の振り返りで触れておりましたが、共同通信杯の最後の直線でM・デムーロ騎手鞍上のアドマイヤマーズは、勝ち馬ダノンキングリーに内から差されて敗れており、この際の負け方によって、ダノンキングリーに対するコンプレックスが生じたのではないかと懸念していました。

そして皐月賞の最後の直線では、内を選択したダノンキングリーに対し、M・デムーロ騎手は他馬を挟んでダノンキングリーが見えなくなるように馬場の真ん中を選択しています。

結局、馬群がバラけて対象馬が視界に入り4着に終わりましたが、私はコンプレックスの要因があったものと診ており、この点においては、鞍上が最後の直線でダノンキングリーを避ける進路取りをしたことは好判断と診ておりました。

 

これに照らせば、私の推測ですが、今回エタリオウ鞍上のM・デムーロ騎手がポツンとシンガリ追走策を選択したことは、菊花賞における最後の直線において、エタリオウがフィエールマンに競り負けたことにより、コンプレックスが生じていると認識しているものと思われます。

コンプレックスが生じている相手と同じレースで走る場合、何の工夫も無く走ったのでは力を発揮することは難しく、できるだけ相手が見えなくなるような工夫を施すことにより、一つでも上の着順を目指すことになります。

皐月賞と今回のM・デムーロ騎手の騎乗を見ると、コンプレックスの概念を踏まえた工夫を施したのではないか、と診ることができます。

思い切って逃げるか、思い切って下げるか、今回逃げ馬が複数いるという展開では、思い切って下げるという選択は仕方なかったと思われ、批判を浴びているようですが、採りうる工夫を施した騎乗と私は診ています。

フィエールマンが直線入口で既に先頭に立っていたこともあり、工夫は実らず4着に終わりましたが、仮にフィエールマンを道中ピッタリマークするような作戦だったら、4着よりも着順が悪くなっていた可能性はあります。

結局、フィエールマンが先頭にいて力を発揮できない中での3着争いでパフォーマプロミスに競り負け、今回新たなコンプレックスが生じることとなりました。馬の記憶はおよそ1年前後とされており、本馬には長期休養も必要かと思われます。

 

 

さて、私は「競馬最強の法則5月号」において、キセキとブラストワンピースが参戦する前提で早出し見解をしておりましたが、結局両馬とも出走しませんでした。

キセキが「血統ペース」を作り出す想定逃げ馬としていたことから、見解が根底から変わることになりましたが、記事内容については、締め切りの都合もあったことから何卒ご理解願います。

そして、改めてメルマガ及び単発記事にて配信した予想では、想定逃げ馬をヴォージュとし、8番人気パフォーマプロミスを本命評価しておりました。

そして今回のメンバー構成ではディープ産駒も評価せざるを得ず、1~2着馬も評価対象として読者様の一定のお役に立てたものと考えております。

 

 その私のコンテンツ「重賞分析極秘ファイル」は、平地重賞を対象として、レースの主要な出走馬について血統ペース理論及び中島理論の観点から、どの馬が有力なのか、どの馬が危険なのか、主要馬を中心に診断した上で穴馬を含めて予想する内容のコンテンツです。

先週は3重賞を予想評価しましたが、青葉賞では6番人気4着キタサンバルカンを本命評価とし、1~2着馬については対抗及び単穴評価としておりました。

結局、先行・内枠勢で決まったレースでしたので、キタサンバルカンはメンバー最速の上りで最後は迫りましたが、位置取りが後ろ過ぎた印象があります。

そして平成最後の重賞となった新潟大賞典では、7番人気1着メールドグラースを本命評価としており、平成最後の重賞もお役に立てたものと考えております。

 

 

これで「平成」の競馬も終わりを告げ、今週末からは「令和」の競馬となります。

私は「昭和」の終盤から競馬を見てきましたが、中央競馬が「平成」で最も変わったのは「馬場」だと思います。

昔の秋~冬そして春先の競馬は、芝は一言で言えば茶色でしたが、馬場管理技術が向上して現在は通年で緑青としています。

JC創設期には海外のホースマンからは、東京競馬場のコースを見て「ターフはどこにあるのか?」と秋枯れの芝をこき下ろされてきましたが、競馬関係者の努力により世界に誇れる?芝コースとなっています。

そして、このことにより芝コースの軽度化・高速化が進み、競走馬の血統構成まで塗り替えることに繋がりました。

「令和」の競馬は一体どこに行くのでしょうか。私は期待と不安の両方を持って臨んでいきたいと思います。

 

私のコンテンツについては、現在取り組んでいるメルマガ「重賞分析極秘ファイル」そしてレジまぐでの単発記事予想、ウマい馬券での予想など「令和」に入っても引き続き取り組んでまいります。

ブログでもご報告しているように、私のコンテンツは毎週読者様の一定のお役に立てている内容と自負しておりますので、ご贔屓にしていただけたら幸いです。

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今日はここまでです。

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マイラーズCを振り返ります

ここでは、マイラーズCを振り返ってみたいと思います。

 

マイラーズC

1着・ダノンプレミアム

父ディープインパクト、形相遺伝として影響が強いのは母と診ています。

ローテ的体力は料的遺伝3.50であり、激走後は中6週程度は必要。

 

京都へ移設して8年目となりましたが、どうも近年は出走メンバー構成が寂しくなっている印象があります。

昨年は14頭立てでしたが単勝万馬券が5頭という偏ったメンバー構成、一昨年は11頭立て、そして今年は10頭立てと少頭数の上に単勝万馬券が3頭、90倍台が1頭という偏ったメンバー構成となりました。

レースは逃げ馬不在でしたが、グァンチャーレが超スローの逃げに持ち込み、2番手から進んだ本馬が、逃げるグァンチャーレを交わすのに手こずるシーンはありましたが勝利しています。

 

本馬の形相遺伝や血統背景については、金鯱賞の際に解説しておりましたのでここでは割愛します。そちらの記事をご参照願います。


 

そこで今回は、このレースを血統ペース的にどのような予想プロセスで診たかということについて触れたいと思います。

私の予想は、まず出走各馬について中島理論に基づく血統解釈を行い、各馬の形相遺伝対象を診ます。

そして、想定逃げ馬が逃げることによって作り出す「血統ペース」について、逃げ馬の形相遺伝対象と父から診ます。

それから、逃げ馬以外の出走馬がこの「血統ペース」に適合できるかについて診ます。

この時点で逃げ馬が作り出す「血統ペース」に適合できないと診断された馬は、例えて言えば「予選落ち」の存在となります。

そして適合できると診断された「決勝リーグ進出」と言える出走馬について、血統ペースの適合具合、血統的舞台適性、ローテ的体力(料的遺伝)、コンプレックスの有無、牝馬であれば体調面、休み明けについては磁場変動の有無、シーズンによって古馬戦であれば牡馬の闘争本能などについて診ます。

 

ここでは、上記のうち「どの馬が予選敗退で決勝リーグ進出なのか」という段階について進めます。


 
想定逃げ馬:1番人気ダノンプレミアム:形相遺伝対象は母

  逃げて作り出す血統ペース: Intikhab~ Roberto系統のペース

実際の逃げ馬:5番人気グァンチャーレ:形相遺伝対象は母父の母母

  逃げて作り出した血統ペース: Olympia~ Hyperion系統のペース

 

 以下は人気順で

  2番人気:インディチャンプ:形相遺伝対象は母

    形相遺伝対象の血統ペース: キンカメ~ Mr.Prospector系統のペース

  3番人気:モズアスコット:形相遺伝対象は父の母

    形相遺伝対象の血統ペース: デインヒル~ Ribot系統のペース

      (デインヒルの父 Danzigが中島理論解釈における0遺伝のため)

  4番人気:パクスアメリカーナ:形相遺伝対象は父の母

    形相遺伝対象の血統ペース: Classic Go Go~ Phalaris系統のペース

  6番人気:ケイアイノーテック:形相遺伝対象は母

    形相遺伝対象の血統ペース: Smarty Jones~ Mr.Prospector系統のペース

  

   

私はメルマガ配信予想において、能力的に評価対象にできる上記の6頭について診断し、想定逃げ馬をダノンプレミアムとして予想評価しておりましたが、実際のレースではグァンチャーレが逃げました。

ダノンプレミアムが逃げて作り出す系統と、グァンチャーレのそれは同分類に属し、親和性のある系統として扱うことができる系統となります。

(今月発売の競馬最強の法則誌でも3大分類について掲載されています。)

そのため、この2頭はどちらが逃げても広義では同分類の系統を作り出すことから「予選落ち馬・決勝リーグ進出馬」を判定するに当たっては同じとなります。

 

予想段階では、ダノンプレミアムが逃げて作り出す Intikhab~ Roberto系統のペースへの適合について、逃げ馬以外の有力5頭について以下のように診断しました。

<適合できる馬>

  モズアスコット、パクスアメリカーナ、グァンチャーレ

<適合できない馬>

  インディチャンプ、ケイアイノーテック

 

インディチャンプとケイアイノーテックの形相遺伝対象である Mr.Prospector系統と、ダノンプレミアムが逃げて作り出す Roberto系統は3大分類でも別分類となっていて、親和性もない系統となります。

このことから、血統ペースが適合しないこの2頭については「予選落ち」という診断をしております。

そして、メルマガ配信した予想評価は、本命ダノンプレミアム、対抗モズアスコット、穴としてグァンチャーレとパクスアメリカーナという4頭立てと診ておりました。

 

2番人気インディチャンプとG1馬ケイアイノーテックを無印評価として扱うことができたことにより、読者様から寄せていただいたメッセージを拝見すると、大本命馬から買ってもプラスを計上されているようです。

 

前出のとおり、実際のレースではグァンチャーレが逃げましたが、2番人気インディチャンプは道中折り合いを欠き、最後の直線でも伸びあぐねました。

レース後のインディチャンプの鞍上コメントでは、「道中、馬が怒りながら走っていた。伸びなかったのは休み明けの分でしょう」とありましたが、道中折り合いを欠くというのは、血統ペースが合わないことで生じる現象であり、最後の直線で伸びないこともまた同様です。馬が怒っていたというのは、走りづらいペースでスムーズに行かず、イライラが募ったものでしょう。

今回は血統ペースが合わなかったことで生じた現象でしたが、適合しないレースばかり使われると、走ることそのものに拒否反応を示すなど、馬のメンタル面への蓄積ダメージが生じてしまいますので、陣営はその点には注意が必要でしょう。

 

 

それから、1番人気に応えて勝利したダノンプレミアムについて少々触れます。


 前走金鯱賞の際に、次走も牡馬に活力が無い馬ばかりのメンバー構成になった場合、ディープ産駒ではありますが、今回勝ったことで引き続きチャレンジャーホースの代役として走れる可能性はあると述べておりましたが、今回のメンバー構成は、唯一のライバルと言えるモズアスコットが海外遠征以降本調子には戻っていないと診られることから能力が突出した存在となり、単勝1
.3倍に応えて順当に勝利しています。

しかし最後の直線において、逃げるグァンチャーレに余裕で並んだところまでは良かったのですが、交わして前に出る際に、手こずるシーンが有ったと診ています。

このことは、能力が突出していることで勝利はできたものの、血の飽和により闘争本能を失っている父系産駒であることが現れている走りと診ました。

失礼ながら、古馬になってから重賞未勝利のグァンチャーレとG1馬である本馬の着差としては物足りなく、血統ペースが適合していたことを考慮すると微差です。

能力が高い本馬も、いよいよ「ディープ産駒古馬の壁」を迎えていると診ました。

次走は安田記念と報じられていますが、凱旋門賞を回避したアーモンドアイや、香港のビューティージェネレーションの参戦が噂されています。強力牝馬と強力セン馬を相手に、能力面以前に本馬の闘争本能の翳りが不安視されます。

 

 

さて、私のコンテンツ「重賞分析極秘ファイル」は、平地重賞を対象として、レースの主要な出走馬について血統ペース理論及び中島理論の観点から、どの馬が有力なのか、どの馬が危険なのか、主要馬を中心に診断した上で穴馬を含めて予想する内容のコンテンツです。

前出のマイラーズCのほかに福島牝馬SとフローラSを予想評価しました。

福島牝馬Sでは2着フローレスマジックを本命評価、1着デンコウアンジュを対抗評価とし、評価対象を4頭に絞っており、読者様の一定のお役に立てたものと考えております。

他方、フローラSについては2着シャドウディーヴァを本命評価、1着ウィクトーリアを対抗評価、ジョディーを穴評価としており、読者様の一定のお役に立てたものと考えております。

 

いよいよ平成も終わりを迎えようとしていますが、平成最後のG1が天皇賞春というのも意味深長に感じるのは私だけでしょうか・・。

平成最後の競馬も頑張って分析及び予想していきたいと考えております。

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今日はここまでです。

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お知らせ & 皐月賞振り返り

ここでは、まずはお知らせ、そして皐月賞振り返ってみたいと思います。

 

 

まず始めに、お知らせがございます。

 

今月12日発売の「競馬最強の法則5月号、私、MASAによる天皇賞(春)の早出し展望予想が2ページに渡って掲載されました。

内容については、担当ライター氏に取材を受ける形式で文章は担当ライター氏に作成いただきました。

見解はキセキが参戦するという前提で構成されていますが、この取材を受けた後に、キセキ陣営から「天皇賞春回避・放牧~宝塚記念」というローテが発表されました。

担当ライター氏も苦悶のようでしたが、締め切りの都合上、止む得ないとの判断で内容変更せずそのまま掲載となりました。

先日天皇賞(春)の登録馬が発表になりましたが、やはりキセキの名前はありませんでしたので、掲載内容についてはご理解いただきたいと思います。

私が提唱する「血統ペース理論」に基づく見解の他にも、中島理論に基づく「ディープ産駒に対する考え方」についてほんの僅かですが触れておりましたので、ご参考にしていただければ幸いです。

 

私は今から四半世紀ほど前に「競馬最強の法則」誌の創刊期に連載されていた中島理論に感銘を受け、その後の競馬観に大いに影響を受けました。

そして中島理論に基づく日々の研究の中から予想理論として独自に編み出したのが「血統ペース理論」となりますが、中島理論を世に送り出した「競馬最強の法則」誌に私の理論や見解・予想が掲載されるということは大変に感慨深いものがあり、身の引き締まる思いであります。

 「平成」の初期に発表された中島理論が「令和」の時代になっても色褪せることのない普遍的な理論であることを伝えるべく、「血統ペース理論」の展開とともに頑張ってまいりたいと考えております。

 

 

 それでは、皐月賞を振り返ります。

 

皐月賞

1着・サートゥルナーリア

父ロードカナロア、形相遺伝として影響が強いのは母と診ています。

ローテ的体力は料的遺伝4.50であり、激走後は中4週程度は必要。

 

平成最後の皐月賞となりましたが、G1ホープフルSの勝ち馬である本馬が年明け一切レースを使わず直行、そして留守となった年明け3歳戦線は荒れるレースが多いという印象がありました。

更には降雨予報があったことから、昨年のような馬場状態にでもなったらどのようなレースになるのかと思われましたが、懸念された降雨もなく、ゴール前では有力3頭が叩き合うレースとなり、直行ローテの本馬が接戦を制しました。

本馬が直線でヴェロックスに対し横から衝突したことが審議対象となりましたが、G1レースで長い審議というのは実に久しぶりで、降着制度の変更後はG1で上位入線が関与するのは初めてでしょう。

以前の降着制度ではG1でも1位入線馬が降着になるケースが時折ありましたが、今回のケースは旧制度でも降着には至らなかったのでは・・と個人的には思います。

 

 

本馬の形相遺伝の対象と診ている母シーザリオについては皆さんもその走りを良くご存知のことでしょう。

桜花賞では頭差惜敗の2着でしたが、オークスでは圧倒的1番人気に応えて快勝、そして余勢を駆って挑んだ米国G1アメリカンオークスも4馬身差をつけて快勝しましたが、このレース後に脚元に故障を抱えることとなり引退、6戦5勝という成績以上にインパクトが強かった名牝です。

 

そして繁殖としては、本馬のほかにエピファネイア、リオンディーズというG1馬を輩出しており、繁殖としても名牝と言える活躍を見せています。

母シーザリオにとって本馬は9頭目の産駒となりますが、エピファネイアやリオンディーズも形相遺伝対象は母ではなく、初めて母を形相遺伝対象とする産駒を輩出したことになります。

このシーザリオの血統背景は、サンデーサイレンス、Sadler's Wells、Le Fabuleuxなど、中島理論解釈における0遺伝配合をこの他にも複数抱えており、資質の固定の観点から診て極めて高レベルで配合されている名牝です。

特にサンデーサイレンスが0遺伝化していることにより、日本に溢れかえるサンデー系種牡馬と配合してもサンデーの血の近親配合の弊害が生じないというメリットを持っています。

そして、シーザリオの血統表に不足しているスピード的要素を加えるために、種牡馬ロードカナロアを配合されて生産されたのが本馬ということになります。

 

本馬の適性などについては、このシーザリオのキャラクターに父ロードカナロアを加味して診ることになりますが、そもそもこのシーザリオは、その父スペシャルウイークを形相遺伝対象としています。

種牡馬ロードカナロアは形相遺伝背景の距離適性を縮めることはないと診ていることから、本馬はダービーディスタンスも全く問題なく、更には菊花賞の舞台も全く問題ないと診ています。

私はこのような形相遺伝背景から診て、本馬のクラシックロードにおいて、今回の皐月賞が最も不安がある舞台と診ていましたが、危うい場面はありましたが僅差で制しました。シーザリオもスペシャルウイークもクラシック初戦を落としているだけに、その呪縛から解放されたと思います。

 

どうやら本馬の陣営は凱旋門賞の登録をし、ダービーの内容によっては凱旋門賞参戦を検討するという趣旨の報道がありました。

斤量面で3歳馬は優遇があることから、参戦を検討することは結構とは思いますが、私としては新時代の「令和元年」に三冠馬誕生を期待したい気持ちもあります。私の憶測ですが、おそらくJRAも同様な期待を持っているのではないでしょうか。

ロードカナロア産駒やキンカメ系の産駒は、その数が膨大になって血が溢れている状況ですが、完全に成馬に成り切る前、仔馬の延長線で3歳同世代戦の間は競争能力を維持できると診ており、これに応えることも可能でしょう。

いずれにしても、無敗の皐月賞馬が誕生ということで今後の活躍が期待されますが、母が脚元を故障して早々に引退しており、怪我には気を付けてほしいと願います。

 

 

それから2番人気に押されたアドマイヤマーズについて、道中折り合いをつけながらの走りに見えましたが、最後は伸びあぐね、1~3着馬とは差をつけられた4着に終わりました。

共同通信杯の振り返りでも触れましたが、共同通信杯の最後の直線でダノンキングリーに内から差されて敗れており、この際の負け方によって、ダノンキングリーに対するコンプレックスが生じたのではないかと懸念していました。

最後の直線では、内を選択したダノンキングリーに対し、鞍上が他馬を挟んでまるでダノンキングリーが見えなくなるように馬場の真ん中を選択しましたが、馬群がばらけたところから伸びあぐねたように見えました。

伸びあぐねた原因は距離適性とされているようですが、私はコンプレックスの要因もあったものと診ています。

この点においては、鞍上が最後の直線でダノンキングリーを避ける進路取りをしたことは好判断と診ましたが、それでも4着が限度でした。

 

 

そして13着に終わったファンタジストについて、レース後の鞍上からは距離を理由とするコメントが出ていました。

私はこのブログで以前スプリングSについて触れた際、本馬は形相遺伝背景からマイルが限度の短距離型と診ていることを説明しておりましたが、成長とともに徐々に血統面が表出して来ているものと診ます。

当時巷において、「父ロードカナロア+母父ディープの組み合わせなら短距離型ではなく中距離は問題ない」という論調を耳にしましたが、これはかなり危うい論調だと思います。

更には、巷において「ロードカナロア産駒は母を見ろ」などという極めて安易な論調が発信されているようですが、これも合わせて危険だと思います。

 

前者については、所謂「ダビスタ血統解釈」と言わざるを得ず、実際のサラブレッドとゲームのサラブレッドを混同しているようです。

後者についても同様の範疇と言えますが、確かに産駒のG1馬アーモンドアイ、ステルヴィオ、そしてサートゥルナーリアについては、遺伝活性値を計算して母を形相遺伝対象としていることから正しいのですが、ダノンスマッシュや本馬のように、父方の影響が強い産駒も沢山います。

以前も述べましたが、今年の3歳が2世代目となりますが、今年の3歳は遺伝活性値から診て父の影響がとても強くなる世代ですので、父の影響を強く受ける産駒が初年度産駒よりも多くなると診ています。

そして新2歳世代については、種牡馬ロードカナロアの生年月日から判断して、概ね2月中旬頃までに誕生日を迎える産駒については、今年の3歳世代よりも更にロードカナロアの遺伝活性値が強くなりますが、一方、概ねそれ以降に誕生日を迎える産駒については、ロードカナロアの遺伝活性値が乏しくなるという、中島理論における0遺伝の産駒と解釈することとなります。

この機を境に、その後の3~4年間はロードカナロアの遺伝活性値が回復しつつも劣勢となることから、母方の影響が強い産駒が大幅に増えることが想定されます。

このように1頭の種牡馬を取り上げてもきちんと分析しなければならない訳ですから、前出のような極めて安易な論調を見つけた際は今後も警鐘を鳴らしていきたいと考えています。

 

 

さて、私のコンテンツ「重賞分析極秘ファイル」は、平地重賞を対象として、レースの主要な出走馬について血統ペース理論及び中島理論の観点から、どの馬が有力なのか、どの馬が危険なのか、主要馬を中心に診断した上で穴馬を含めて予想する内容のコンテンツです。

先週は3重賞を予想評価しましたが、皐月賞では1~3着馬を順番のとおり評価し、アドマイヤマーズは前出の理由から無印としておりました。

天気予報では当日降雨の心配が出ておりましたが、結局雨が降ることはなく杞憂に終わりましたが、このことで最後までダノンキングリーの取り扱いを迷いました。

そしてアーリントンCでは、12番人気1着のイベリスを単穴評価、アンタレスSでも6番人気1着のアナザートゥルースを単穴評価としており、読者様の一定のお役に立てたものと考えております。

 

 

今年も春のG1戦線真っ盛りですが、桜前線も東北地方まで北上しています。

それでも先週は強い寒気が入ったりと気候が落ち着きませんが、ようやく陽気も暖かくなってきたように感じます。皆様におかれましては健康管理には十分に気を付けていただきたいと思います。

私も留意しながら引き続き頑張って分析及び予想していきたいと考えております。

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今日はここまでです。

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桜花賞を振り返ります

ここでは、桜花賞を振り返ってみたいと思います。

 

桜花賞

1着・グランアレグリア

ディープインパクト、形相遺伝として影響が強いのはと診ています。

ローテ的体力は料的遺伝7.00であり、激走後は中週程度は必要。

 

今年も3歳クラシックG1ロードが開幕しました。阪神外回りコースに見える桜の咲き具合も程よく見え、平成最後の・・を飾っているようでした。

例年桜花賞は阪神JF組とそれ以外組の構図となりますが、朝日杯FSに参戦した本馬の比較がポイントになっていたと思います。

レースは逃げ馬不在ということもあってスローの展開で流れましたが、終わってみれば昨年のアーモンドアイのタイムを上回るレースレコードが叩き出されました。

本馬は序盤行きたがる感じでしたが道中4~5番手につけ、スムーズに進出して早め先頭からそのまま押し切ってしまいました。

 

本馬の形相遺伝対象であるタピッツフライは米国で247勝という成績があり、ジャストアゲームS、ファーストレディSという芝G1を勝利しています。

未勝利戦こそダートの勝利ですが、残り全ての勝利が芝であり、しかもその距離は8~8.5Fに限られており、更に芝での2着の成績を見ても8~8.5Fに限られています。そして生涯成績でも9Fまでしか走っていません。

 

このように診てくると、母を形相遺伝対象とする背景からは、本馬の距離適性は16~1700m程度までと思われますが、私はそうではないと診ます。

更にこのタピッツフライを調べてみますと、その母である Flying Marlinを形相遺伝対象としていることが分かります。

Flying Marlinの父 Marlinは米国で芝の中長距離路線でG1を4勝しており、タピッツフライの父がダートで活躍した Tapitであっても芝で活躍できた源泉と診ています。そして、この Flying Marlinの形相遺伝背景を調べてみると、中距離路線でも活躍できる背景があり、タピッツフライは9F戦で3走して好走はありませんでしたが、これは距離適性以外の要因により凡走したものと診られます。

これらのことから、本馬の距離適性については、2000m程度であれば距離対応は可能と診ていますが、気になる点があります。

 

本馬の初の右回り戦となった朝日杯FSでは、少なくとも直線に入ってからは手前を替えないまま走っており、そして今回桜花賞でもやはり手前を替えないまま走り、ゴール目前のところで疲れて手前を替えているように見えます。

新馬とサウジアラビアRCは圧巻の内容と言えますが、いずれも左回りの東京コースであり、このブログでも度々指摘しているように米国で活躍した馬を形相遺伝の対象としている場合、左回りのパフォーマンスは良いが右回りを苦にするタイプに出るケースがあると指摘してきました。

本馬はこれで2度右回りを走りましたが、少なくとも右回りにおいては、手前を替えることなく走ってしまうタイプと診ます。

今後の成長を診る余地もあるとは思いますが、この不安点が今後も残るとすれば、本馬の距離適性については、左回りであれば2000mといった中距離対応も可能、右回りであれば16~1700mまで、ということになるでしょう。

それでも、右回りで今回のようなパフォーマンスを発揮してしまうのですから、成績としては十分なのですが、もしも今回が左回りだったらと想像すると・・驚愕です。

 

それから、本馬の母タピッツフライを診ると Mr.Prospectorの4×4×5、Nijinskyの4×4という近親配合を抱えていることから、その弊害が懸念されているようですが、タピッツフライの父 Tapitが母の初仔であること、母母 Morning Doveが空胎後の仔であること、更には母父の父 Sword Danceが Nijinskyの0遺伝の産駒であることから、近親配合リスクの弊害が生じない配合となっています。

これまでも度々触れていますが、巷で言われる「奇跡の血量3×4」のような近親配合を抱えている名馬は、近親配合の危機を回避する術により生産されていることは言うまでもありません。

 

そして、本馬の形相遺伝の系統であるシアトルスルー系統は、高速スピード対応を得意とする反面、荒れ馬場や道悪を苦にする系統であります。

今回桜花賞レコードを叩き出した源泉であり、朝日杯FSでは、小雨が降ってやや掘れていた馬場を苦にした源泉でもあります。

これまで本馬の良いところばかりが並びましたが、この血の特徴は、血統面から言える本馬の少ないウイークポイントと言えるでしょう。

 

 

これで本馬は桜花賞を制し、今年も3冠牝馬が出るのかという点が気になるところですが、レース後のインタビューにおいて、鞍上が「オークスは長い」という趣旨のコメントを出していますが、私も同感です。

昔のオークスは、将来のマイラーやスプリンターでも好走してしまうという現象がありましたが、これは歯替わりを迎えたばかりで「成馬」としての血統面の表出がこれからという時期に行われていることから、「仔馬」としての仕上がり次第や能力次第で対応できていましたが、最近の競走馬は早熟性が求められ、本馬のような早生まれの産駒では血統面の表出が従来よりも早まっている傾向にあり、短距離タイプがオークスで好走するという事例は見なくなり、出走そのものが減っていると思います。

本馬の次走は、マイルCかオークスと伝えられていますが、迷うことなくマイルCを選択するべきと思います。

 

それから他馬についてですが、今年のメンバーは、以前にもこのブログで触れた牝馬特有の「女性期間」に入っている有力馬が多い印象を受けました。

どの馬がその状態だったのかについては、有料メルマガ配信の内容に抵触することから、読者様の権益保護の観点からこのブログでは公開できませんが、思わぬ凡走をしている有力馬達はこの状態だったと診て良いでしょう。

 

 

 

さて、その私のコンテンツ「重賞分析極秘ファイル」は、平地重賞を対象として、レースの主要な出走馬について血統ペース理論及び中島理論の観点から、どの馬が有力なのか、どの馬が危険なのか、主要馬を中心に診断した上で穴馬を含めて予想する内容のコンテンツです。

先週は3重賞を予想評価しましたが、桜花賞については、勝ち馬グランアレグリアは前出のとおり右回り不安が残っていたことから対抗評価まで、クロノジェネシスを本命評価としていました。

そして阪神牝馬Sでは、ラッキーライラックが危険を伴うことについて警鐘を鳴らし、本命評価のレッドオルガは崩れましたが、勝ち馬ミッキーチャームを単穴評価、12番人気2着のアマルフィーコーストと、9番人気3着のミエノサクシードを特選穴馬として推奨しており、読者様の一定のお役に立てたものと考えております。

 

春のG1戦線が開幕し、平成も残り少なくなってきました。季節の変わり目ですが皆様におかれましては健康管理には十分に気を付けていただきたいと思います。

私も留意しながら引き続き頑張って分析及び予想していきたいと考えております。

メルマガについてはリンクをブログ右側に貼っておりますので、有料となりますがよろしかったらお願いいたします。

 

今日はここまでです。

(仕事のご依頼はmonaka.sabao.88@gmail.comまでお願い致します)

 

 


大阪杯を振り返ります

ここでは、大阪杯を振り返ってみたいと思います。

 

大阪杯

1着・アルアイン

父ディープインパクト、形相遺伝として影響が強いのは母と診ています。

ローテ的体力は料的遺伝2.50であり、激走後は中週程度は必要。

 

今年でG1昇格後3年目となりますが、ドバイミーティングと日程が重なることからメンバー構成が不安視されているところ、今年は国内残留組のG1勝ち馬が一同に揃いました。

レースは逃げると診られていたキセキが出遅れてエポカドーロが逃げる展開となり、1番人気ブラストワンピースは最後の直線で大外へ振られる致命的なロスに見舞われ、内を通った9番人気の本馬が勝利しました。

実に皐月賞以来という約2年ぶりとなる勝利が2つ目のG1勝利となりました。

 

本馬の形相遺伝対象である Essence of Dubaiは、米国とUAEで13戦5勝という成績で、G1勝利はありませんがUAEダービーやスーパーダービーなどの勝利があります。

種牡馬としては、BCフィリー&メアスプリントを制してエクリプス賞(最優秀短距離牝馬)を受賞したドバイマジェスティを輩出しています。

本馬の母ドバイマジェスティは34戦12勝という成績のスプリンターでしたが、母がスプリンターだったのは、父 Essence of Dubaiではなく母 Great Majestyを形相遺伝の対象にしていることから距離適性が異なることになります。

本馬は、Essence of Dubaiを形相遺伝対象としていますが、母からスピード色が強くなり、2000mに対応するマイラーという仕上がりになっていると診ています。

 

 

今年の大阪杯は、G1馬8頭が集ったことでドバイ遠征組が不在でも盛り上がりを見せましたが、今年のメンバーを見渡すと、能力的に勝ち負けが期待できそうな牡馬はディープ産駒やキンカメ系、ハービンジャー産駒といった構成で、いずれも血が溢れ返っていて活力を失っている父系ばかり。

そして、牝馬やセン馬の出走は無しというメンバー構成でしたので、G1馬8頭が集ったとは言え、父系の観点からは盛り上がりに欠けるメンバー構成と診ていました。

 

レースが行われる以上、この中から1着馬が出る訳ですから、ここは一段下げて考えるしかなく、私の思考は、想定逃げ馬キセキが作り出す「血統ペース」の適合も踏まえて次のようになりました。

 

 ①ハービンジャー産駒だが、父0遺伝であることから勝ち負けに加われる

  ブラストワンピース

 ②キンカメ系の産駒だが、逃げた場合のみ勝ち負けに加われるキセキ

 ③3着争いなら、ディープ産駒だが天皇賞秋でキセキが逃げるペースに対応できた

  サングレーザーと、前走からブリンカーを着用して走りに集中させる工夫を

  施しているアルアイン

 

私がメルマガ配信した予想評価は、キセキを本命評価、ブラストワンピースを対抗評価とし、3着争い対象としてサングレーザーとアルアインを穴評価としていました。

前出のとおり、キセキは逃げられず2番手から進む展開となってしまい、ブラストワンピースは最後の直線で大外に大きく振られるという致命的なロスが生じ、勝ち負けを争える存在の2頭に不測の事態が生じており、内をロスなく進んでいた本馬が、例えればキャンセル待ちをしていたら順番が回ってきたという、漁夫の利を得るような形で勝利しました。

 

本馬については、陣営が走りに集中できていないと診て前走金鯱賞からブリンカーを装着しています。しかし、その金鯱賞ではタニノフランケルが作り出した血統ペースが適合しておらず、着差が付いた5着で効果が図れず。

今回はエポカドーロが作り出した血統ペースが適合しており、コメントからは道中ソラを使った場面もあったようですが、ブリンカー効果によって、最後まで他馬を気にする点を誤魔化して馬を走らせることが出来たと診ます。

ちなみにこの「ソラを使う」という現象は、血の飽和によりボス性の喪失、闘争本能の欠落が生じている産駒に見られる現象であり、本能レベルにおいて、勝つことを避けて他馬に譲るように走ることを指します。

本馬はこれで古馬になってからG1を勝利することが出来ましたが、馬は賢い動物であり、ブリンカーといった補装具の効果も一過性と思われます。

しかし、現状の日本競馬の血統状況を考えると、今回のような闘争本能が乏しい産駒ばかりのG1レースが今後もあることでしょう。

その際は、今回の本馬のように、陣営が知恵を絞って創意工夫し、隙が生じれば順番が回ってくるように諦めずに準備することが求められるでしょう。

今回は陣営と馬自身の臥薪嘗胆が実った一戦だったと思います。

 

 

さて、今回のメンバー構成のG1馬8頭ですが、よく見ると、その8頭は皆3歳時に達成しているG1勝利です。(今回の結果を除く)

よく牡馬について、「歯替わりしたら走らなくなった、古馬になったら走らなくなった」という指摘を目にします。

これは、日本の馬産が特定の種牡馬に偏って多大な生産頭数に及んでおり、その種牡馬の血が飽和状態に陥ることにより、牡馬の産駒は闘争本能を失ってしまうからです。

特定の種牡馬=ボスの血が溢れかえることを避けるため、野生時代からの本能に基づいて、近親交配による血の行き詰まりによって群れ・集団が絶滅してしまわないよう、ハザード自浄作用として闘争本能を失うものです。

3歳までは走るという指摘は、3歳春の概ね誕生日の時期に歯替わりを迎え、この歯替わりにより脳が仔馬からの切り替わりが始まり、徐々に成馬になるにつれ、牡馬は闘争本能が問われてくることの裏返しでもあります。

飽和状態の血を父に持つ牡馬は闘争本能を失っており、成馬になってからはレースで他馬に競り勝つというような走りを見せることはありません。

走ることが出来るのは、繁殖シーズンや秋のG1シーズンといったボス争いをする季節から外れた季節のレースとなります。また、こういった牡馬は「セン馬」にすることでこの呪縛から解き放たれ、自身の持つ能力を発揮することが出来るようになります。

このような種牡馬の産駒で古馬になってから良績が多いのは牝馬やセン馬であることは、ここに列挙するまでもなく皆さんお分かりかと思います。

 

巷では、血の飽和の代表格であるディープ産駒の牡馬が、古馬になると走らなくなる原因を「古馬になると筋肉が硬くなるから」とする理論が広まっているようですが、中島理論の観点からは見当違いと言えます。

確かに血統の成長に逆らった早仕上げにより成長が止まるという意味で、筋肉が固くなる傾向にあることは知っていますが、このことが揃いも揃って繁殖シーズンや秋のG1シーズンになるとレースで勝てなくなることの証明にはなっていません。

更には、前出で触れたとおり、夏競馬や厳寒期の競馬では勝利できていることについて、この筋肉硬直説はどう理解すればよいのでしょうか?

数学で習う「証明」で言えば、筋肉硬直説は「必要条件でも十分条件でもない」ということになるでしょう。

 

 

さて、私のコンテンツ「重賞分析極秘ファイル」は、平地重賞を対象として、レースの主要な出走馬について血統ペース理論及び中島理論の観点から、どの馬が有力なのか、どの馬が危険なのか、主要馬を中心に診断した上で穴馬を含めて予想する内容のコンテンツです。

前出の大阪杯のほかにダービー卿CTを予想評価し、プリモシーンを本命評価とし1~3着まで評価対象とすることができ、読者様の一定のお役に立てたものと考えております。

4月に入り平成も残り1月、いよいよ今週末の桜花賞からクラシックG1開幕です。

新元号も発表となり、季節の変わり目から年度の変わり目へ、そして新時代の変わり目を迎える時候となり、何となく落ち着きませんが、引き続き頑張って分析及び予想していきたいと考えております。

メルマガについてはリンクをブログ右側に貼っておりますので、有料となりますがよろしかったらお願いいたします。

 

今日はここまでです。

(仕事のご依頼はmonaka.sabao.88@gmail.comまでお願い致します)

 

 

 


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