競馬の核心!血統ペース理論!

私が編み出した「血統ペース理論」を基にレース考察などを展開するブログです。

私が故・中島国治氏の血統理論をベースに編み出した予想理論が「血統ペース理論」です。 端的に言えば、「逃げ馬が自身の血統構成から作り出す血統的なペース・流れ」がレースを支配し、このペース・流れに適合する馬たちによってレースが決するというものです。 実際のレース予想の際はこの「血統ペース」の他にも、各馬の持つローテ的体力の大小からの絞り込みや、各馬の対戦によっておこるコンプレックスも予想に取り入れて絞り込みます。 昨今ではラップ分析系の予想が隆盛のようですが、一般に言われるスローペースやハイペース、テン3ハロンや上り3ハロンといった時計だけではない「血統というペース・流れ」がレースを支配していることを感じてみませんか。

2020年02月

フェブラリーSなどを振り返ります

ここでは、フェブラリーSなどを簡単に振り返ってみたいと思います。

 

フェブラリーS

1着・モズアスコット

 Frankel、形相遺伝として影響が強いのは父の母と診ています。

ローテ的体力は料的遺伝6.00であり、激走後は中2週程度は必要。

 

前走突如のダート参戦にして難なく勝利した本馬ですが、ここでも勢いそのままに圧勝と言える走りで一気にダートG1制覇を飾り、二刀流G1馬となりました。

確かにチャンピオンズC1~2着馬が不在というメンバー構成でしたが、仮に居たとしても十分に争覇を競う走りだったと診ます。

ダートに環境を変えたことにより、父 Frankelがプライドを取り戻し、日本では希少系統に由来する闘争本能を発揮した走りにも見えました。

それにしても、昨年インティが逃げ切った通過タイムを見ると、前半4F48秒、後半4F47.6秒と後半のほうが速いというスローで進み、逃げ馬が上がり3位のタイムで走るという不思議な展開でしたが、今年は前半4F46秒4、後半4F48秒8というハイペースとなり、概ね例年並みのペースに戻ったと言えるでしょう。

 

本馬の形相遺伝や血統背景については、根岸Sの際に解説しておりましたのでここでは割愛します。そちらの記事をご参照願います。

その際に懸念しておりました距離ロスや砂被りについては、鞍上は砂被りはもう大丈夫と判断、そして、ハイペースでできたポケットを利用してインに入って距離ロスを抑えることを選択、最後は余裕で抜け出して勝利とさすがG1馬の走りと感じました。不安払拭・心配ご無用といった走りには素直に脱帽です。

 

本馬は今回の勝利で芝ダート両G1を制し、希少な存在となりました。

今でこそ、オジュウチョウサンや野球の大谷選手の活躍で馴染みがある概念になりましたが、先輩格には、中央地方そして海外と活躍してG1合計6勝を挙げたアグネスデジタルを思い出します。

今後は豪州遠征も予定しているようで、先輩格に近づくためにも、海外での活躍も期待したいと思います。

本馬は血が溢れ返って蔓延するサンデーの血を持たない貴重な存在であり、某巨大グループは様々な血統の種牡馬導入を試みているようですが、今回の活躍により種牡馬入りできることを期待します。

 

そして、根岸Sの振り返りの際に触れていた Frankel産駒の特徴については、環境を変えることで立ち直りを見せるという好例にもなったことでしょう。

だからと言って、芝で行き詰ったら皆ダートを走らせればよいという単純なことではありませんが、形相遺伝背景や走行ベクトルにダート的素養があるのであれば、立ち直りを見せる産駒は今後も現れるでしょう。

 

 

そして、昨年の覇者で2番人気に押されながら14着と大敗したインティについて、陣営は敗因を掴めないでいるようですが、私は敗因は2つあると診ます。

 

1つ目は、血統ペースへの不適合ということになります。

前走東海Sで控えたことや、内枠に芝スタートが速いワイドファラオが入ったこともあり、昨年同様逃げられるのかどうか半信半疑でしたが、結局、ワイドファラオとアルクトスが雁行状態で先行する形となりました。

詳細は割愛しますが、この2頭は血統ペースが適合するもの同士でしたが、残念ながらインティは適合していませんでした。

 

2つ目は、前走東海Sの最後の直線にあります。

逃げずに控えて道中徐々に進出し、直線では前を追いましたが、後ろから迫ったヴェンジェンスに並ばれ競り負けて3着に敗れています。

この際の競り負けにより、インティはヴェンジェンスに対してコンプレックスが生じてしまったと診られ、今回は更に運悪いことに枠順も近接しており、本来の走りが出来なかったと診ます。

競争馬のコンプレックスには先天性と後天性があり、レース中に生じる事象は後天性となります。

昔から競馬関係者の間では「悪い癖がついた」という表現で認識されていますが、能力を出し切る走りの中で負けたことを認識することで生じるものであり、それは、最後の直線における競り合い等となります。

コンプレックスの対象となった相手と次走以降、同じレースに参戦した場合、陣営が何等の工夫も施さないと本来の能力を発揮できない走りとなってしまいます。

今回逃げることが出来れば、コンプレックス対象のヴェンジェンスからも逃げるという意味で工夫に繋がったと診ますが、道中の両馬の位置取りも近く、本来の走りができませんでした。

 

このように今回の本馬の敗因はハッキリしており、致し方ない結果となりましたが、これで終わるような存在とは思いませんので、仕切り直しが必要と思います。

 

 

それにしても、先週末の重賞戦線は人気馬が大敗したり、その一方で最低人気馬や条件馬が激走を見せるなど、捉えどころが難しい結果が多かったと診ます。

 

その中では、小倉大賞典のヴェロックスは単勝1.4倍を背負って9着と大敗してしまいましたが、ランスオブプラーナが逃げて作り出した血統ペースが合わない中での走りとなり、連闘で挑戦した条件馬にまで1秒3差の先着を許すという散々な結果となりました。

今年の冬の小倉開催は異例の6週連続でしたが、降雨に見舞われることも多く、最終週の芝はカオスとも言える大変な状態となっており、大跳びの本馬にはキツイ馬場だったことは確かですが、舞台適性の面でも向いていないと診ていました。

本馬については若葉Sの際にも考察しておりましたが、米国の芝馬を形相遺伝対象にしていることから本質的には左回りが向くと診ており、金鯱賞あたりから古馬始動戦と診ていましたが、小倉大賞典参戦は意外でした。

巷の予想では、母父 Monsunであれば今の小倉は全く問題ないという安易な論調がありましたが、血統はそんな短絡的なものではありません。

今回は血統ペースも舞台も合わずと本馬にとって流しただけですので、こちらも仕切り直しが必要と診ます。

その一方、4番人気で勝利したカデナは、馬場を苦にする可能性が有って評価が難しい存在でしたが、血統ペースへの適合が良く勝利しています。

 

 

さて私のコンテンツ「重賞分析極秘ファイル」は、平地重賞を対象として、レースの主要な出走馬について血統ペース理論及び中島理論の観点から、どの馬が有力なのか、どの馬が危険なのか、主要馬を中心に診断した上で穴馬を含めて予想する内容のコンテンツです。

先週は週末4重賞を予想評価しました。

ダイヤモンドSでは、ロサグラウカの逃げを想定して1番人気タガノディアマンテを本命評価としましたが、位置取りが後方過ぎた印象があります。

なお、最低16番人気で勝利したミライヘノツバサは血統ペース適合馬ではありましたが、近況や評価対象が増えることを踏まえて無印評価としてしまい、とても勿体ない評価結果となりました。

京都牝馬Sでは、メイショウショウブの逃げを想定して1番人気サウンドキアラを本命評価、6番人気2着プールヴィルを対抗評価、2番人気シゲルピンクダイヤと3番人気ドナウデルタは無印評価としましたが、3着馬を評価対象が増えることを理由に無印としてしまい、勿体なく思います。

フェブラリーSでは、ワイドファラオの逃げを想定して10番人気タイムフライヤーを本命評価としましたが、ハイペースに付き合いよろしく3番手で進んでしまい、最後は脚を失いました。

前出の2番人気14着のインティについては、考察を踏まえて無印評価としておりましたが、最低16番人気2着ケイティブレイブは血統ペース適合馬ではありましたが、近況や評価対象が増えることから無印評価としてしまい、とても勿体ない評価結果となりました。

小倉大賞典では、ランスオブプラーナの逃げを想定して3番人気テリトーリアルを本命評価、1番人気ヴェロックスはヒモ穴評価としておりましたが、2着の条件馬は格下と連闘を理由に評価することができませんでした。

 

また、現在姉妹メルマガとして「重賞分析極秘ファイル・買い目プラス」をレジまぐにて展開しておりますが、こちらはリステッドOP競争まで対象として買い目まで提供しております。

こちらは、先週は京都牝馬SとヒヤシンスSの的中に留まりました。

重賞は分析ファイルと同じ考察内容と買い目、リステッドOP競争は印と買い目のみとなりますが、通算では良績を挙げることができております。

的中の実績については、サイトで無料でご確認頂けますので、一度お試しいただけますと幸いに存じます。都合によりブログ内にリンクを貼ることができませんが、レジまぐ内にてご検索願います。

 

気が付くと今年もJRAの年度替わりの時期になりました。

しかし、新型肺炎の影響でイベント開催などの中止が相次ぎ、競馬開催は大丈夫なのかと心配しております。

香港競馬などは無観客開催との報道もありますが、日本の競馬開催は今後どのような対応をされるのでしょうか。

何が起きるかわからない様相ですが、私は先週の勿体ない予想の数々を深く反省し、引き続き頑張って分析及び予想していきたいと考えております。

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今日はここまでです。

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共同通信杯を振り返ります

ここでは、共同通信杯を振り返ってみたいと思います。

 

共同通信杯

1着・ダーリントンホール

 New Approach、形相遺伝として影響が強いのは3代母の父と診ています。

ローテ的体力は料的遺伝4.50であり、激走後は中4週程度は必要。

 

このレースの近年の勝ち馬を挙げると、スワーヴリチャード、ディーマジェスティ、リアルスティール、イスラボニータ、ダノンキングリーと3歳G1戦線で活躍した顔ぶれが並び、2着にもドゥラメンテやアドマイヤマーズがいます。

近年は無理をさせずにゆったり使うという考え方がある一方で、ダービーやNHKマイルを見据えて東京コースを経験させたいという事情があると思われます。

しかし、昨年は7頭立て、今年は9頭立てときさらぎ賞同様に少頭数化しており、できるだけ本番まで有力馬が対戦しない傾向は今後も続くと思われます。

さて、勝った本馬は名血の父を持つ外国産馬で、蔓延するサンデーの血を保有していない貴重な存在ですが、馬場悪化のアシストもありましたが最後の激しい競り合いを制し、父に日本での重賞初勝利をもたらしました。

 

本馬の形相遺伝の対象と診ている Persian Heightsは、英国産で2~3歳時に英愛国で9戦4勝という成績があります。

G1ではセントジェイムズパレスSの勝利や英チャンピオンS2着がありますが、英インターナショナルSでは1位入線も3着降着という、現在の降着制度ならどうなっていたかと診られる惜しい成績があります。

早々に引退して種牡馬となりましたが、良駒を輩出することはできませんでした。

それでも、唯一と言っていい活躍馬 Persian Punchは11歳まで63戦20勝と長距離路線で活躍、長距離戦では皆勤賞と言っていい程に出走して英国では人気が高く、レース中の心臓発作で亡くなりましたが、その後銅像が建てられたほどです。

 

そして、本馬の父 New Approachは日本ではあまり馴染みはありませんが、父も母も欧州の名馬という配合で輩出された名血であり、英ダービーを勝利し、英愛チャンピオンSも制して3歳で引退しています

種牡馬となってからは欧州ではG1馬を次々に輩出していますが、日本では今回の本馬の勝利が漸く重賞初勝利となりました。

あまり馴染みがないと述べましたが、やはり日本で走っている産駒が少ないことが原因でしょう。

パッと見ただけで分かる欧州の重厚な血統背景であり、芝が軽く路盤が固く、スピードを求められる日本の芝への対応はサンデー系が優勢であり、やはりイメージどおりに劣ってしまいます。日本で走っている産駒が少ないのも当然と言えます。

同父産駒で本馬の先輩のような存在に、青葉賞2着のベストアプローチがいますが、こちらは父 New Approachの満8歳時の誕生日以降種付けの0遺伝配合と診られ、母母父 Silver Hawkのマッシモ遺伝を受けており、New Approach産駒ではありますが、そのキャラクターは不存の産駒と診ています。

 

このような血統背景から診て、今回の本馬の走りは、多分に馬場悪化のアシストを受けたことは明白です。これが降雨がなく良馬場で行われていたら、結果は変わっていたものと診ます。

札幌2歳Sも馬場悪化でしたが、典型的な欧州型ですので、馬群に包まれながらの小回りコースへの対応が劣ってしまい、位置取りが悪くなってしまったことが主因の3着と診ます。

 

本馬はこれでクラシック参戦となりますが、皐月賞については、馬場状態と小回りへの対応がカギになると診ます。近2年は馬場が渋る傾向がありましたので、そうなると馬場的には本馬には向くと診ます。

そしてダービーについては、広いコースに替わることは良いと診ますが、近年恒例の高速リンクになってしまうと本馬の血統では厳しいと診ます。

距離適性については、形相遺伝対象の戦績からはマイル~2000m程度であり、走行ベクトルを司る父と母父が相反するキャラクターであることを考慮すると、やはり形相遺伝対象と同様になるものと診ます。

 

 

そして、圧倒的1番人気に押されながら4着と連勝が止まったマイラプソディについて、陣営は敗因を掴めないでいるようですが、一言で言えば、血統ペースへの不適合ということになります。

私はメルマガ「重賞分析極秘ファイル」の中で、地方所属のエンが逃げる想定で本馬を本命評価としておりましたが、蓋を開ければ、ビターエンダーが逃げる展開となりました。詳細については配信内容に抵触するため秘匿しますが、ビターエンダーが逃げて作り出す血統ペースでは、本馬には適合できる要素が無く、凡走も仕方ありません。

巷では、賞金も獲得していることから、本番への試走ではないかと言われているようですが、単勝1.5倍を背負って流すだけというのは流石にないと思います。

色々と憶測されるほど敗因が分からないことの裏返しなのでしょうが、私には敗因はハッキリしており、極めてシンプルです。

とても悔しいのは、残念ながら、ビターエンダーが逃げるとは全く想像も及ばなかったことです。

 

 

 さて私のコンテンツ「重賞分析極秘ファイル」は、平地重賞を対象として、レースの主要な出走馬について血統ペース理論及び中島理論の観点から、どの馬が有力なのか、どの馬が危険なのか、主要馬を中心に診断した上で穴馬を含めて予想する内容のコンテンツです。

先週はクイーンC、共同通信杯そして京都記念を予想評価しました。

クイーンCでは、シャンドフルールの逃げを想定して1番人気ルナシオンを本命評価としましたが、全く冴えませんでした。

共同通信杯では、前出のとおりエンの逃げを想定して1番人気マイラプソディを本命評価としましたが、4着と冴えませんでした。どちらも想定逃げ馬が異なっており、脚質の定まっていない若駒戦の難しさを感じます。

京都記念では5番人気ノーブルマーズを本命評価、勝ったクロノジェネシスは対抗評価としておりました。

また、現在姉妹メルマガとして「重賞分析極秘ファイル・買い目プラス」をレジまぐにて展開しておりますが、こちらはリステッドOP競争まで対象として買い目まで提供しております。

こちらは、先週は京都記念のみの的中に留まりました。

リステッドOP競争は印と買い目のみとなりますが、通算では良績を挙げることができております。

的中の実績については、サイトで無料でご確認頂けますので、一度お試しいただけますと幸いに存じます。都合によりブログ内にリンクを貼ることができませんが、レジまぐ内にてご検索願います。

 

今年もいよいよ中央競馬のG1を迎える時候となりましたが、皆様におかれましては体調管理には十分に留意していただき、競馬を楽しんでいただきたいと思います。

私も体調管理に気を付けながら、引き続き頑張って分析及び予想していきたいと考えております。

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今日はここまでです。

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きさらぎ賞を振り返ります

ここでは、きさらぎ賞を振り返ってみたいと思います。

 

きさらぎ賞

1着・コルテジア

父シンボリクリスエス、形相遺伝として影響が強いのは3代母父の先祖の隔世遺伝と診ています。

ローテ的体力は料的遺伝4.75であり、激走後は中3週程度は必要。

 

今年のこのレースは8頭立てと寂しくなりましたが、今年を含めた近8年を見ると、最高頭数10頭立てが1度、あとは8~9頭立てが続いています。

これはやはり、6~7年前の2歳重賞拡充策の反動でしょう。従来の2歳OPが重賞化したことで早々にクラシック参加賞金を獲得した馬は、疲労を考慮してレースを使わず本番直行する傾向があり、2月という時期もあって避けられていると感じます。

嘗ては、きさらぎ賞と共同通信杯が来るとクラシックの蹄音が聞こえてくる印象がありましたが、すっかり過去の遺物になっているようです。

さて、勝った本馬はブービー人気の低評価でしたが、後述するようなアシストもあり快勝、圧倒的1番人気が3着に敗れるという波乱となりました。

 

本馬の形相遺伝対象について、具体的には3代母父の父父 Nearcticと診ています。

この Nearcticは、加国産で加米国で2~5歳時に47戦21勝という成績を残しています。

2歳早々から活躍し、サラトガスペシャルを勝利するなど加国2歳最優秀牡馬に選出されましたが、3歳はパッとせず、古馬になりマイル戦線を使われると本領を発揮し、ミシガンマイルHやカナディアンマチュリティSなどの勝利を挙げ、マイル前後の距離で良績を残しました。

加国での走りがほとんどで戦績的には二流感が有りましたが、種牡馬になると、後に世界の血統地図を塗り替えた巨星 Northern Dancerを輩出するという、大きな功績を残しました。

 

本馬はこのような形相遺伝背景を持つことから、今回や前走のシンザン記念で好走しているようにマイル前後で良績を挙げるタイプと診ますが、父と母父の走行キャラクターを考慮すると、ゆったり走れることにより距離適性は少々延ばす可能性はあると診ています。

 

本馬は今回8頭立ての7番人気という低評価を跳ね返して勝利しましたが、その主たる要因は、私が提唱している「血統ペース」への適合の良さと言えます。

ここで私がこのレースを血統ペース的にどのような予想プロセスで診たか、ということについて触れたいと思います。

私の予想は、まず出走各馬について中島理論に基づく血統解釈を行い、各馬の形相遺伝対象を診ます。

そして、想定逃げ馬が逃げることによって作り出す「血統ペース」について、逃げ馬の形相遺伝対象と父から診ます。

それから、逃げ馬以外の出走馬がこの「血統ペース」に適合できるかどうかについて診ます。

この時点で逃げ馬が作り出す「血統ペース」に適合できないと診断された馬は、例えて言えば「予選落ち」の存在となります。

そして適合できると診断された「決勝リーグ進出」と言える出走馬について、血統ペースの適合具合、血統的舞台適性、ローテ的体力(料的遺伝)、コンプレックスの有無、牝馬であれば体調面、休み明けについては磁場変動の状態、シーズンによって古馬戦であれば牡馬の闘争本能などについて診ます。

 

ここでは、上記で示した「どの馬が予選敗退で決勝リーグ進出なのか」という段階について進めます。

 

逃げ馬:3番人気ギべルティ

     父:オルフェーヴル、形相遺伝対象:母母父の3代父

     逃げて作り出す血統ペース: Northern Dancer~ Nearctic系統

 

 以下は、勝ち馬と逃げ馬を除く上位人気馬について診てみます。

  

  1番人気:アルジャンナ

     父:ディープインパクト、形相遺伝対象:母

     形相遺伝対象の血統ペース: In Reality~ Man o'War系統

  2番人気:グランレイ

     父:ルーラーシップ、形相遺伝対象:3代母父の母

     形相遺伝対象の血統ペース: Buckpasser~ Tom Fool系統

  4番人気:ストーンリッジ

     父:ディープインパクト、形相遺伝対象:3代母父の父

     形相遺伝対象の血統ペース: Damascus~ Teddy系統

     (父疑似0化により代替父 Northern Dancer系統化)

  7番人気:コルテジア

     父:シンボリクリスエス、形相遺伝対象:3代母父の父父

     形相遺伝対象の血統ペース: Northern Dancer~ Nearctic系統

  

   

そして、ギベルティが逃げて作り出す血統ペースへの適合判定について、逃げ馬以外の合計7頭について以下のように診断しました。

 

 <適合できる馬AA>

   コルテジア

 <適合できる馬A>

   ストーンリッジ

 <適合できる馬B>

   トゥルーヴィル

 <適合していない馬だがキャンセル待ち可>

   サトノゴールド、アルジャンナ

 <全く適合していない馬>

   グランレイ、サイモンルモンド

 

適合できる馬の3頭を診ると、勝ち馬コルテジアの形相遺伝系統は、ギベルティが逃げて作り出す系統とピッタリ適合しています。そのため、適合具合はA判定よりも強いAA判定となります。

そして、ストーンリッジとトゥルーヴィルは、適合具合から診ると2~3番手グループとなり、ここまでが「適合できる馬」として逃げ馬を含めて決勝リーグ進出の対象となります。

キャンセル待ちとして扱っている2頭は、「適合できる馬」に前出のような走らない不安材料が生じている場合に、空いた椅子の順番が回ってきて繰り上がる可能性がある馬です。これは、形相遺伝系統は適合していないものの、父+母父の組み合わせが逃げ馬と相似関係を示している場合などがあり、弱い適合具合となることからキャンセル待ちとして扱います。

ちなみにサトノゴールドは、父父ステイゴールド、母父 Mr.Prospector系統ということで、逃げ馬の父+母父と比べて近似関係の組み合わせとなり、キャンセル待ち1番手となります。

圧倒的1番人気アルジャンナについては、父サンデー系、母父 Man o'War系統ということで、逃げ馬の父+母父と比べて親和性のある組み合わせとなり、サトノゴールドよりはワンランク弱くなることから、キャンセル待ち2番手となります。

そして、全く適合していない馬となった2頭は、キャンセル待ち対象にもならず、予選敗退となります。この時点で2番人気グランレイが消えることとなります。

 

 

このような血統ペース的考察を踏まえて、私のメルマガ「重賞分析極秘ファイル」において配信した予想評価は、本命ギベルティ、対抗コルテジア、ストーンリッジ、トゥルーヴィル、サトノゴールドの3頭をヒモ穴、以上5頭立ての評価とし、圧倒的1番人気アルジャンナは無印評価としておりました。

結果は、逃げたギベルティが粘りきれずに4着と残念でしたが、適合具合ピッタリのAA判定としたコルテジアがブービー人気を覆して勝利し、2番手グループのストーンリッジが2着と好走しました。

レース後の鞍上からは「直線を向いた時の手応えが良く、前を交わせると思った」という趣旨のコメントが出ていましたが、位置取りの良さも含めて、血統ペースへの適合の良さがアシストしたものと診ています。

 

 

そして、圧倒的1番人気ながら3着に終わったアルジャンナについて、血統ペースの適合判定はキャンセル待ちと診ておりましたが、通常なら惨敗も有りうるところを3着まで食い込んできたあたり、前走東スポ杯でコントレイルの2着という能力の高さを示したものと診ます。

それでも8頭立てで単勝1.5倍となると、能力的にはメンバー構成からは突出していると診るべきですので、やはり血統ペースの形相遺伝系統の不適合が祟った3着と診ます。

もしも仮に、今回のような不向きな逆境下において、これを跳ね除けて勝利するような走りを見せれば、能力が突出していると診ることができ、一躍クラシック有力馬として診ることもできたのですが、現時点ではそこまでの存在ではないようです。

このように、血統ペース理論は能力判定にも使える理論と自負しております。

 

 

 さて私のコンテンツ「重賞分析極秘ファイル」は、平地重賞を対象として、レースの主要な出走馬について血統ペース理論及び中島理論の観点から、どの馬が有力なのか、どの馬が危険なのか、主要馬を中心に診断した上で穴馬を含めて予想する内容のコンテンツです。

先週はきさらぎ賞と東京新聞杯を予想評価しました。

きさらぎ賞では、前出のとおり3番人気ギベルティを本命評価、勝った7番人気コルテジアを対抗評価、2着ストーンリッジはヒモ穴評価としておりました。

1番人気アルジャンナを無印評価として3着に入られてしまいましたが、概ね読者様のお役に立てた内容だったと考えております。

東京新聞杯は、1番人気レッドヴェイロンを本命評価としましたが冴えず、勝ったプリモシーンはヒモ穴評価まででした。

また、現在姉妹メルマガとして「重賞分析極秘ファイル・買い目プラス」をレジまぐにて展開しておりますが、こちらはリステッドOP競争まで対象として買い目まで提供しております。

こちらは、きさらぎ賞とアルデバランSで馬連を的中しております。

リステッドOP競争は印と買い目のみとなりますが、通算では良績を挙げることができております。

的中の実績については、サイトで無料でご確認頂けますので、一度お試しいただけますと幸いに存じます。都合によりブログ内にリンクを貼ることができませんが、レジまぐ内にてご検索願います。

 

今年も立春を過ぎましたが、例年のインフルエンザに加えて新型肺炎などもあり、健康に留意する時候となっております。

皆様におかれましても体調管理には十分に留意していただき、競馬を楽しんでいただきたいと思います。私も体調管理に気を付けながら、引き続き頑張って分析及び予想していきたいと考えております。

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今日はここまでです。

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根岸Sを振り返ります

ここでは、根岸Sを振り返ってみたいと思います。

 

根岸S

1着・モズアスコット

父フランケル、形相遺伝として影響が強いのは父の母と診ています。

ローテ的体力は料的遺伝6.00であり、激走後は中2週程度は必要。

 

今年のこのレースは、芝G1馬である本馬がダート対応できるのかが大きなポイントだったと思います。

良血を持つ芝GI馬のダート転戦ということで、惨敗すれば批判を招きかねないと思われましたが、終わってみれば不安払拭の快勝劇でした。

管理トレーナーのメディアへのコメントでは、世間に叩かれてもいい、私にしかできないという趣旨の発言をしていましたが、目下勢いに乗る管理トレーナーだけに、やること全て上手く回転しているようです。

どうやら、春は豪州G1遠征も予定しているとのことで、良血を持つ本馬の種牡馬価値を復活させる起用なのでしょうか。

 

本馬の形相遺伝の対象と診ている Frankelの母 kindは、愛国産で英愛国で13戦6勝という成績があります。重賞戦線では愛国バリーオーガンS3着がある程度ですが、英国リステッド競走のフラワーオブスコットランドSやキルヴィントンSなどを勝利し、6F戦に良績がある欧州型スプリンターです。

そして繁殖牝馬としての成績はかなり優秀で、本馬の父である欧州の歴史的名馬 Frankelなどを輩出しています。

本馬の形相遺伝対象の戦績はスプリントですが、本馬の戦績は、芝ではマイルまで対応しています。このようなケースは良くあることで、基本的に日本の馬場が軽いことにより対応できるものと診ています。

 

そして本馬の父 Frankelは皆さんもご存じのとおり、生涯14戦全勝でその内G1を10勝という驚異的な成績を残した英国マイル界の歴史的名馬です。

その中でも、欧州の馬場状態で堅良~良の場合は楽勝ばかりでしたが、重となると差を詰められる内容であり、このことから Frankelは道悪下手とされています。

種牡馬 Frankel産駒の特徴として有名なのは、一度調子を崩すと立て直すことが大変とされることですが、前出のとおり Frankelが現役時に無敗であることが影響しています。何せ生涯負けていないわけですから、レースで負けることが受け入れられず、そのダメージがより大きいと考えられます。

 

冒頭でも触れましたが、今年のこのレースの最大のポイントは、本馬がダートを走ることができるのか、という点だったと思います。

本馬の重厚感のある馬体は、形相遺伝系統のデインヒル系統に由来すると診られ、力の要る馬場状態で発揮するナタの切れ味とも言うべき力強さが武器と言えます。

そして、走行ベクトルを司る構成要素の母・母父が米国ダート血統であり、繋ぎも短く、馬体面及び母方からの走行ベクトル面を総合すると、ダート対応は問題ないと私は診ていました。しかし、最大の問題は父 Frankelの存在です。

先週も述べましたが、基本的に芝血統は、砂を被っても怯まずに走ることがプログラムされておらず、本馬にとって父が最大の問題と診ていました。

日本で走っている Frankel産駒でダートで勝利を挙げている馬は、今回の本馬を含めて合計6頭いますが、本馬以外の5頭は全て母方を形相遺伝対象としており、ダート対応可能な形相遺伝背景を持っています。

本馬だけが父方を形相遺伝背景としており、父も形相遺伝対象もどちらも芝血統であることから、私はメルマガ予想において、走りはダート対応可能だが、砂を被ることは厳しいと診て無印評価としましたが、初ダートで圧巻の走りを見せました。

 

レースをよく見直してみると、まずスタートで出遅れています。

そして、後方から大外に出して徐々に進出すると、直線を向いてからは前を遮られることなく進路が開け、結局直線では砂を被ること無く突き抜けました。

そのゲートですが、鞍上は「座ってしまって出遅れた」という趣旨のコメントをしていましたが、私は外に出すためにわざと出遅れたのではないか、と瞬間的に診てしまいました。

道中は前を走るダノンフェイスのキックバックがありましたが、最後の直線の全力で走る場面では砂を被ることは無く、ロスを覚悟で最も被害が少ない外々を通ったことが最大の勝因と言えます。

 

本馬はこれで次走はフェブラリーSになると診られますが、チャンピオンズCの1~2着馬や、東海S勝ち馬、今回下したコパノキッキングなど、有力馬の回避が相次ぐ情勢ですので、本馬がいきなり主役級の扱いになると診られます。

そうなると、他陣営のマークを受けることになると診られ、果たして今回同様の外々回しができるかどうかがカギになるでしょう。内に閉じ込められ、最後の直線でも散々砂を被ってしまっては耐えられないと診ています。

そして距離適性ですが、形相遺伝対象を考察した際に触れたとおり、芝ではマイル対応していますが、ダートでマイル対応が可能かどうかは半信半疑です。脚抜きの良いダートであれば対応可能と診ますが、乾燥したパサパサのダートで果たしてどうかと診ています。

 

 

そして2番人気ながら11着と大敗したミッキーワイルドについて、鞍上からは「気持ちにスイッチが入らなかった」という趣旨のコメントが出ています。

ドリームキラリが逃げて作り出す血統ペースへの適合の観点は、霜月Sで勝利しており問題なく、後天性コンプレックスを受けている他馬の存在もいませんでした。

今回の本馬はこれまでと違って内枠に入り、終始内内で待望の外に持ち出して走ることができませんでした。そして最後の直線では、2着コパノキッキングのそれこそキックバックを受けてしまい、意気消沈してしまったと診ています。

本馬も勝ち馬同様に芝血統であり、全力で走る最後の直線において砂を被ることは耐えられなかったと診るべきです。

 

勝ち馬の考察でも触れましたが、全力を発揮する直線での走りにおいて、砂を被るか被らないかは、芝血統の馬がダートで好走できるか否かを決めると言えます。

私がこのブログで何度も触れている馬が持つコンプレックスは、先天性と後天性があり、後天性は全力で走る最後の直線でのシーンに関わるケースが多いですが、芝血統が砂を被っても怯まずに走ることがプログラムされていないことは、先天性のコンプレックスの一種と解釈できると考えています。

 

 

 さて私のコンテンツ「重賞分析極秘ファイル」は、平地重賞を対象として、レースの主要な出走馬について血統ペース理論及び中島理論の観点から、どの馬が有力なのか、どの馬が危険なのか、主要馬を中心に診断した上で穴馬を含めて予想する内容のコンテンツです。

先週は根岸SとシルクロードSを予想評価しました。

根岸Sでは、1番人気コパノキッキングを本命評価としましたが、勝ち馬については前出のとおり無印評価としておりました。

シルクロードSは、4番人気ジョイフルを本命評価としましたが冴えず、1~2着馬はいずれもヒモ穴評価としておりました。

また、現在姉妹メルマガとして「重賞分析極秘ファイル・買い目プラス」をレジまぐにて展開しておりますが、こちらはリステッドOP競争まで対象として買い目まで提供しております。

こちらは、根岸SとシルクロードSは冴えず、白富士Sは本命馬が惜しい4着で痛恨の1~3着タテ目となり、高配当を取り逃がすいう大変悔しい結果となりました。

リステッドOP競争は印と買い目のみとなりますが、先週は冴えませんでしたが、通算では良績を挙げることができております。

的中の実績については、サイトで無料でご確認頂けますので、一度お試しいただけますと幸いに存じます。都合によりブログ内にリンクを貼ることができませんが、レジまぐ内にてご検索願います。

 

今年も立春を迎えましたが、中国発の新型肺炎の流行が世界中に広まっており、日本国内にも感染者が発生しています。

他人事、対岸の火事と思っていたら、近隣のコンビニやドラッグストアの店頭からはマスクが消えたり、株価に影響が出るなど様々な形で影響が出始めています。

皆様におかれましても体調管理には十分に留意していただき、競馬を楽しんでいただきたいと思います。私も体調管理に気を付けながら、引き続き頑張って分析及び予想していきたいと考えております。

メルマガについてはリンクをブログ右側に貼っておりますので、有料となりますがよろしかったらお願いいたします。

 

今日はここまでです。

(仕事のご依頼はmonaka.sabao.88@gmail.comまでお願い致します)

 

 

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