ここでは、アイビスSDを振り返ってみたいと思います。
アイビスSD
1着・ジョーカナチャン
父ロードカナロア、形相遺伝として影響が強いのは母と診ています。
ローテ的体力は料的遺伝6.25であり、激走後は中2週程度は必要。
夏競馬も新潟が始まると夏真っ盛りという印象がありますが、今年はオリンピック開催に備えた番組編成となっており、肝心のオリンピックは無く、単なる2場開催と寂しい限りです。
番組表を眺めていて気が付いたのは、2場開催中の障害レースが新潟ジャンプSの1レースだけとなっており、札幌ではコースが無いため出来ないことは分かりますが、後のシワ寄せを考慮すると番組の組み直しは有っても良かったものと思います。
さて、このレースは夏の新潟を代表するレースですが、あまりにも特殊な舞台であることからリピーターが多く、春のこの舞台のレースがそのまま前哨戦になってしまうということでネタバレ感が強く、3着当てゲームのような余り面白味の無いレースでもあります。
勝った本馬はスタート直後に接触がありましたが、果敢に先行してライオンボスのハナを叩くと、韋駄天Sでは同馬に交わされましたが、今回はそのまま押し切って重賞初勝利を飾りました。
昨年の覇者ライオンボスは、昨年は強風向かい風の中でのレースで良馬場ながら55秒台の決着、馬体重530~540kgという巨漢の馬体を利して風にも負けずと言ったような走りでしたが、今年はその様なアシスト?は無く、他馬にハナも叩かれ、巨漢馬が一つ年を老いて、自分の巨漢を御してスピードを発揮するという点で衰えが始まっているような印象があります。
さて、本馬の形相遺伝の対象と診ている母ラッキーダイスは、2歳7月に早々とデビューしましたが新馬戦は4着、未勝利を勝ち上がったのは4戦目でしたが、結局それが最後の勝利となり、2~4歳時に13戦1勝という戦績で終わっています。
これでは判然としないことから、更にこのラッキーダイスを調べてみると、母母父の母父 Raise a Cupを形相遺伝対象としていることが分かります。
この Raise a Cupは2歳時に6戦4勝の戦績で、ドーヴァーS、ユースフルS、トレモントSといずれも5.5F戦のスプリント重賞を3勝しています。2歳時のみの戦績ですが、父が Mr. Prospectorの父でお馴染みの Raise a Nativeという早熟快速系統であることから、やはりスプリンターという解釈で良いと診ます。
本馬はこのような形相遺伝背景を持つことから診て、これまでの戦績のとおりスプリンターであり、1400m戦となると相手関係が楽であれば対応可能な程度となるでしょう。
ここまで診るとよくあるスプリンターの血統背景ですが、本馬の特徴となるとやはり母母父に現れる Forliの系統でしょう。
この Forliは南米亜国産で10戦9勝という戦績を残し、亜国競馬史上における屈指の名馬です。南米血統の代表とも言える血であり、レコード駆けも2度記録する快速血統ですが、日本では父直系はセイウンスカイ以降は絶滅と言ってよい状況であり、形相遺伝背景が辿り着くのを探すように求めなければなりません。
現在の日本の馬産は、サンデー系種牡馬の相手として南米繁殖を次々に輸入していますが、これは地球の裏側の最も遠い地域の血を求めたという側面と、南米競馬が日本同様に高速競馬であることが導入が進んでいる要因でしょう。
本馬の走りを血統面から診ると、父ロードカナロアの走行ベクトルでスピードを点火させ、それを Forliの南米の血で持続させて脚を伸ばすという走りであり、形相遺伝対象にこの血を得た良さが出ていると診ます。
このようなスピード点火+持続脚という走りは、千直と相性が良いとされる、京都と小倉の1200m戦にも相通じる血統的な適性であり、押さえておきたいポイントと診ます。
なお、母を形相遺伝対象としながら、母父ネオユニヴァースではなく Forliを形相遺伝系統として話しを進めていますが、私はサンデー系種牡馬について、巷でも言われているように、母方の良さを引き出す種牡馬であるという解釈をしています。
私が研究を続ける中島理論の血統解釈では、馬一頭一頭ごとに、父、母父、母母父、3代母父のそれぞれの遺伝活性値を求め、そこから最優性となる遺伝対象先祖を求めることによって馬の能力や種々の適性等を診断することになりますが、父の遺伝活性値が最優性となる場合には、父及び父の先祖が遺伝対象先祖となります。
これは私の独自研究になりますが、サンデーサイレンス及びサンデー系種牡馬は、自身及び自身の先祖が最優性遺伝対象となることを避けるという極めて特殊な性質を持つ血と診ており、所謂、仕掛け型種牡馬と診ています。その根拠は私の研究考察からあるのですが、複雑膨大であることからここでは割愛します。
これに基づき母を診れば、ネオユニヴァースをブラインドすると現れる Forliの特徴が出ている系統と解釈することとなります。
これで本馬は重賞ウイナーの仲間入りとなりましたが、料的遺伝数値も豊富なタイプであり、母ラッキーダイスが2012、13シーズン連続不受胎による2シーズン空胎後の産駒であることから、母から生体エネルギーを充分に受け取っている良駒であり、適性舞台では今後も活躍が期待できるでしょう。
さて、このレースは今年で20回目ですが、ということは、新潟コースが左回りに生まれ変わって20年ということになります。
左回りに生まれ変わったことで、最後の直線は南西に向かって走ることとなり、時間帯によっては夕日が眩しい問題が有ろうに、よく左回りに変更したなと思いますが、開催季節の関係でしょうか、どうやら特段の問題は生じていないようです。
そしてこの千直というレースは、私が提唱している「血統ペース」の観点からは対応が難しいレースになると当初は想像していたものの、蓋を開ければ各馬挙って馬場の良い外ラチへ向かって集結し、馬群が出来るレースになっていることで私の心配は杞憂に終わっています。
私は、開設当初は欧州のスプリント戦のように、馬群が2~3か所にバラけてしまうレースを想像していたため、こうなると「血統ペース」とは異なる予想方法が必要になると診ておりましたが、この20年アンフェアな?馬場造りが続いており、このことで外ラチ有利が神格化されて馬群が密集しています。
そして、創設以降、毎年毎年今回の勝ち馬のような血統背景パターンを持つ馬が激走を続けており、この20年で何も変わっていない早くも化石のようなレースと化しています。
今年も勝ったジョーカナチャンがスタート直後の接触がありましたが二の脚でハナに立ち、昨年の覇者ライオンボスが2番手、1枠のラブカンプーがワープしたかのように外ラチ付近まで寄せて行ったのは驚きましたが、結局1~2着馬は行った行ったの結果に終わっています。
血統ペース的にも、ジョーカナチャンが逃げて作り出した Forli~ Hyperion系統に対応できる馬が1~4着までに入り、通常であればサポート要素である、逃げ馬の父+母父の組み合わせとなる 「父ミスプロ系+母父サンデー系」という組み合わせを診ても1~3着馬が該当しています。
私はこのレース、メルマガ「重賞分析極秘ファイル」にて配信した予想では、勝ったジョーカナチャンを本命評価、ライオンボスを対抗評価、そして9番人気ながら初の千直で3着と激走したビリーバーを単穴3番手に評価しておりました。
そして、ウマい馬券では1頭公開ということで単穴評価としたビリーバーを公開しましたが、その心は前出の2要件に該当する中で妙味ある存在だったからなのですが、良い公開だったと思います。
話は変わってそのウマい馬券ですが、この日曜日は先週のWIN5が令和初のキャリーオーバーになったことでニーズが高まると診て、WIN5対象レースを予想公開し、更に普段の多頭数評価ではなく、WIN1~4については、勝利が可能な存在と診た3~5頭に絞って公開しました。
実際に買い目を公開するにあたっては、3~5頭全ての単勝多点買いというわけにも行かず、連複などを公開しましたが、WIN1~4まではその3~5頭から勝ち馬が出ていることは今回の公開の趣旨・企画意図に沿った結果となり、安堵しているところです。
そして、最後のアイビスSDは1頭公開原則を貫いたため外れておりますが、前出のとおり、私のメルマガではジョーカナチャンを本命評価としておりました。
今後も機を見て企画してみたいと考えております。
さて私のコンテンツ「重賞分析極秘ファイル」は、平地重賞を対象として、レースの主要な出走馬について血統ペース理論及び中島理論の観点から、どの馬が有力なのか、どの馬が危険なのか、主要馬を中心に診断した上で穴馬を含めて予想する内容のコンテンツです。
先週は重賞が1つということで、アイビスSDを予想評価しました。
前出のとおり、勝ったジョーカナチャンを本命評価、ライオンボスを対抗評価、そして9番人気ながら初の千直で3着と激走したビリーバーを3番手評価としており、読者様のお役に立てた内容だったと考えております。
それから、現在姉妹メルマガとして「重賞分析極秘ファイル・買い目プラス」をレジまぐにて展開しておりますが、こちらはリステッドOP競争まで対象として買い目まで提供しております。
こちらは、アイビスSDを予想しましたが、馬連、ビリーバーからのワイド、同馬の複勝、三連複、三連単を的中することが出来ております。
リステッドOP競争は印と買い目のみとなりますが、通算では良績を継続することができております。
的中の実績については、サイトで無料でご確認頂けますので、一度お試しいただけますと幸いに存じます。都合によりブログ内にリンクを貼ることができませんが、レジまぐ内にてご検索願います。
新型ウイルスは東京地方を中心にして全国的に感染者の増加が見られ、夏休みの時期に入っていますが慎重な行動を発出される状況にあり、個々の行動が問われる事態となっています。
他方では、一部で梅雨明けはしたものの、全国的に長引いて天候不順の気候が続いている印象があり、新型ウイルス対応との板挟みの状況にありますが、皆様におかれましては体調管理には十分に留意していただきたいと思います。
私も体調管理に気を付けながら、引き続き頑張って分析及び予想していきたいと考えております。
メルマガについてはリンクをブログ右側に貼っておりますので、有料となりますがよろしかったらお願いいたします。
今日はここまでです。
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