競馬の核心!血統ペース理論!

私が編み出した「血統ペース理論」を基にレース考察などを展開するブログです。

私が故・中島国治氏の血統理論をベースに編み出した予想理論が「血統ペース理論」です。 端的に言えば、「逃げ馬が自身の血統構成から作り出す血統的なペース・流れ」がレースを支配し、このペース・流れに適合する馬たちによってレースが決するというものです。 実際のレース予想の際はこの「血統ペース」の他にも、各馬の持つローテ的体力の大小からの絞り込みや、各馬の対戦によっておこるコンプレックスも予想に取り入れて絞り込みます。 昨今ではラップ分析系の予想が隆盛のようですが、一般に言われるスローペースやハイペース、テン3ハロンや上り3ハロンといった時計だけではない「血統というペース・流れ」がレースを支配していることを感じてみませんか。

2021年01月

アメリカJCCを振り返ります

ここでは、アメリカJCCについて振り返ってみたいと思います。

 

アメリカJCC

1着・アリストテレス

父エピファネイア、形相遺伝として影響が強いのは母と診ています。

ローテ的体力は料的遺伝4.25であり、激走後は中4週程度は必要。

 

このレースは、古馬有力どころの年明け始動戦として定着し、2200m戦に距離が短縮されてからも長きに及びますが、今年は折からの連続開催の上に、南岸低気圧の影響による荒天に見舞われ、2分17秒9という決着タイムは、2200m戦になってからの最も遅い決着タイムとなりました。

前日の中山最終レース1勝クラスも2200m戦でしたが、2分20秒3という決着タイムであり、JRAの日頃の硬い馬場造りとは全く異なる別世界のレースでした。

欧州のホースマンなどは、そういう馬場でJCを開催してくれれば参戦するのに、と思ったのではないでしょうか?

今年はG1馬の参戦が無く、その影響でしょうか、馬場が悪いにもかかわらず回避馬が出ずにフルゲート戦となり、1~3着馬を診ると欧州の血が騒いだレースとなりました。

勝った本馬は道中中団に着けましたが、手応え的にはあまり良くは見えませんでしたが、そこはコントレイルにクビ差まで迫った馬、最後は力強く伸びて完勝、格好は付けました。

 

本馬の形相遺伝対象と診ている母ブルーダイアモンドは、良血馬として期待されましたが、中央で2~3歳時に6戦0勝の成績に終わっています。

これでは判然としないことから、更にこのブルーダイアモンドを調べてみると、その母母父の母父の母である Lalunを形相遺伝対象としていることが分かります。

この Lalunは、米国産で2~3歳時に米国で19戦5勝という成績で、ケンタッキーオークスやベルデイムHの勝利や、CCAオークス2着などがある名牝です。

早々に繁殖入りすると、世界的大種牡馬となる Never Bendや、Sadler's Wellsの母父でもお馴染みの Bold Reasonなどを輩出、この牝系は世界中へ広がりを見せ、今現在の世界の血統地図にも大きな影響を与えている名血と言えます。

競争成績を診ると中距離路線で良績が挙がっており、2200m戦のCCAオークス2着があることから、2000m前後を最も得意としたタイプと診ます。

 

本馬は、菊花賞で3冠馬コントレイルと最後の直線で叩き合いにまで持ち込み、同世代戦ではクビ差と最もコントレイルに迫った存在ですが、このような形相遺伝背景からは、本質的には中距離型と診るべきでしょう。

現在の菊花賞は、クラシック最終戦にも拘らず全馬距離初体験のまま出走することとなり、馬の出来の良さのまま参戦することで、このような3歳時の青春の1ページのような戦績が残ることとなりますが、以後この距離を一切走らない馬の方が多い状況にも表れており、菊花賞馬のコントレイルにしても二度とこの距離を走ることはないでしょう。

私は菊花賞の予想において、ウマい馬券では、本馬の単勝勝負を公開しましたが、惜しくも叩き合いの末に敗れて不的中となりました。

中距離型と分かっているにも関わらず、コントレイルを相手に大胆にも単勝で勝負したのは、血統ペース適合が出走馬中最も良い存在だったからであり、このことは菊花賞の振り返り考察において適合ランクを公開したとおりです。

本馬が菊花賞で距離適性を越えて激走が出来たのは、やはり血統ペース適合の良さが走りやすさとなってアシストしたものであり、繰り返しとなりますが、本質的には中距離型と診ます。

 

そして、私は今回の予想において、本来中距離型である本馬が、菊花賞でコントレイルと叩き合うという激走の反動を危惧し、血統ペース適合が良い存在ではありましたが、3番手に評価を落としておりました。

陣営も調整不足から自信が無かったことを吐露していましたが、道悪巧者と血統ペース適合の良さがアシストになって勝利したものと診ます。

 

その道悪巧者について、本馬の形相遺伝背景である Lalunは所謂ヘロド系の血であり、このヘロドの血は欧州の重厚な血で道悪巧者として知られています。

前出の Sadler's Wellsが道悪巧者であることは広く認識されていますが、それはこのヘロド系の血を Lalunを介して形相遺伝背景に持つからです。

今回の1~3着馬を診ると欧州型が占めており、中山の冬の連続開催最終週が荒天から不良に見舞われたことで、極端な道悪馬場となったことが全てでしょう。

 

これで賞金加算にも成功した本馬ですが、陣営のコメントからは、春は天皇賞・春に参戦するとのこと。

そうなると距離適性の面がとても気になりますが、菊花賞で逃げたキメラヴェリテや、今回は逃げられませんでしたが、ジャコマルがラビット役をするのであれば、血統ペース適合がとても良くなり、走りやすさを得られて対応する可能性は残されていると診ますが、異なる馬が逃げる展開で並み程度の血統ペース適合具合となった際は、距離を苦にすると診ます。

また、本馬は気性難血統でもありますが、当面は無観客開催が継続されそうであり、この点では本馬には追い風でしょう。

 

 

私はこのレース、紅一点の5番人気ウインマリリンを本命評価としましたが、パワーの源泉である母父 Fusaichi Pegasusが米国型 Mr. Prospector系統だったことが、欧州化した馬場にフィット感でやや劣ってしまったと診られ、パワーの血にも欧州型と米国型がありますが、この選択を誤ったことが悔やまれます。

 

 

さて、その私のコンテンツ「重賞分析極秘ファイル」は、平地重賞を対象として、レースの主要な出走馬について血統ペース理論及び中島理論の観点から、どの馬が有力なのか、どの馬が危険なのか、主要馬を中心に診断した上で穴馬を含めて予想する内容のコンテンツです。

先週は、アメリカJCCと東海Sを予想評価しました。

アメリカJCCでは、前出のとおり5番人気ウインマリリンを本命評価とし、6着に終わっています。

そして東海Sでは、1番人気インティを本命評価としましたが、大御所の政治力でマイペースに運べるかと思いきや、内のダイシンインディーが抵抗し、外からも早め早めに競りこまれる厳しい展開の中で耐えられませんでした。

2着7人気アナザートゥルースと、3着12番人気メモリーコウは穴評価していただけに勿体ないことをしましたが、それにしても大御所の政治力に陰りでも見え始めたのでしょうか・・。

 

それから、現在姉妹メルマガとして「重賞分析極秘ファイル・買い目プラス」をレジまぐにて展開しておりますが、こちらはリステッドOP競争まで対象として買い目まで提供しております。

先週の対象は前出の2重賞のみでしたが、更に対象を広げて3勝クラスの初富士Sと豊明S、そして伊賀Sを予想しましたが、初富士Sと豊明Sでは馬連、ワイド、三連複を的中することが出来ました。

なお、この3勝クラスについては、ウマい馬券で公開した内容とは買い目が異なっておりますが、ウマい馬券については、ルール上1レース当たりの制約制限があり、この都合で異なっておりますことをご了承願います。

 

リステッドOP競争は印と買い目のみとなりますが、良績を継続することができております。

的中の実績については、サイトで無料でご確認頂けますので、一度お試しいただけますと幸いに存じます。都合によりブログ内にリンクを貼ることができませんが、レジまぐ内にてご検索願います。

 

新型ウイルス対応に奔走する毎日が続き、地域によっては2度目の緊急事態宣言が出され、最近ではワクチン接種の報道を耳にするようになりました。

中央競馬も無観客開催に逆戻りとなり、増え続ける感染状況に、決して他人ごとではない、感染のリスクが近づいていることを感じてしまいます。

皆様におかれましては新型ウイルス対策を含めて、健康管理には留意いただき、競馬を楽しんでいただきたいと思います。

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今日はここまでです。

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京成杯を振り返ります

ここでは、京成杯について振り返ってみたいと思います。

 

京成杯

1着・グラティアス

父ハーツクライですが0遺伝化、形相遺伝として影響が強いのは3代母の父と診ています。

ローテ的体力は料的遺伝6.75であり、激走後は中2週程度は必要。

 

このレースは3歳1月という厳寒期の中途の時期に行われるため、春路線へ賞金を加算したい1勝馬が集う傾向にありますが、加算に成功した馬たちがその後どうなったかを振り返っても、なかなか結び付いていない状況にあります。

今年のこのレースも1勝馬の集まりとなり、直前で新馬未勝利を勝ったばかりという掴みどころが難しいメンバー構成となりましたが、終わってみれば、血統生産的に良い背景を持った馬が1~2着となり固く収まっています。

今年の明け3歳世代は、2歳時からドングリの背比べ、昨年とは違ってこれといった傑出馬が出ていませんが、今年の勝ち馬は果たしてどうでしょうか。

レースは逃げ馬不在でしたが、押し出されるように1枠馬が逃げ、好位に着けた本馬が最後の直線では最内を突いて抜け出すという余裕の内容で勝利しています。

 

本馬の形相遺伝対象と診ている New Dandyは、南米の亜国で2~6歳時に19戦13勝という成績で、G1勝利は引退レースとなったコパデオロ大賞を始め、アルゼンチン共和国大賞、7月9日大賞の3連覇など7勝を挙げた亜国の名馬の1頭です。

競争成績を診ると、2歳時は2戦1勝のみでしたが、3歳から加齢に連れて活躍したような戦績で、2400m~3000mで良績が有った戦績です。

 

本馬は、一つ上の半姉にG1馬レシステンシアがいることでも知られていますが、このレシステンシアは以前このブログでも考察しましたが、母を形相遺伝対象としており、本馬とは異なります。

 

レシステンシアの形相遺伝対象と診ている母マラコスタムブラダは、亜国で2~3歳時に9戦6勝の成績で、G1勝利は引退レースとなった牝馬限定戦のヒルベルトレレナ大賞の勝利があります。また、その前走ではG2ファンショウ賞の勝利があり、重賞勝ちはこの2つで両レースとも2200m戦でした。

競争成績を診ると、2歳時は1戦のみで6着と勝ち上がれず、4戦目でようやく初勝利を挙げると引退レースまで6連勝を飾っています。使われた距離も1400mで初勝利、以後16、20、2200mと順に距離を延ばして使われて勝利しています。

このマラコスタムブラダは、その母母父である亜国の名馬 New Dandyを形相遺伝対象としていると診られ、本来は中長~長距離型に出るところですが、父がデインヒル系であることからスピードを伴い、距離適性がやや短く矯められてしまったタイプと診ています。

3歳で早々に引退すると繁殖牝馬として本邦輸入され、レシステンシアは半兄ミッキーブラックから連産の2番仔となり、前進気勢のダイワメジャー産駒ということで、父と母父の走行ベクトルからは距離適性を短く矯められたタイプとなります。

 

本馬と半姉レシステンシアはこのような違いになりますが、本馬は直接 New Dandyを形相遺伝対象としていることで半姉より距離適性が伸びており、半姉は父と母父の2段階で前進気勢が植え付けられて距離適性が短くなっている配合となります。

 

両馬の母マラコスタムブラダは、New Dandyの遺伝活性値が最も強い最優性先祖となる繁殖牝馬であることから、産駒を輩出する際には、この New Dandyを現世にいかに上手に引き出すかがテーマになる繁殖と診ます。

私は以前このブログで、形相遺伝対象という食材をどのように美味しくなるように調理するかが血統配合であると、料理の調理方法に例えて述べたことがありましたが、この意味では、この姉弟を比較すると本馬の方がテーマに沿った産駒となり、テーマに沿った産駒は良駒であることが殆どです。

なお、呉呉も、決してレシステンシアを批判している意味ではありません。

レシステンシアは、私が提唱している配合生産メリットを得ている良駒であり、半弟である本馬は父が0遺伝化していることで資質の固定が図られている良駒ですが、配合生産メリットは得られていないため、質的遺伝の点ではレシステンシアが優れます。

そもそもは、この母自身が生産・輩出される際に、血統表を打破する産駒を輩出したいという意図で短距離型を父として配合されたと診ますが、更にレシステンシアも本邦輸入されてから同様と想像される意図で生産・輩出された産駒であり、こうして血統は変質しながら紡がれて行くのだなと機微を感じてしまいます。

 

ということで、話を本馬に戻しますと、本馬はこのような形相遺伝背景を持つことから、成馬になると中長~長距離を距離適性とするタイプになる筈ですが、母父に短距離型の Lizard Island~ Danehill Dancerが配合されているとなると、3000m超は少々長い印象があり、長距離も走って欲しい願望はありますが、中長距離までのタイプと診るのが妥当でしょう。

本馬の馬体の特徴である、スラリとした四肢も形相遺伝対象由来で特徴的であり、今回は小回り中山でしたが、大跳びの走りは本質的には広い舞台が向きそうな、伸び伸びと走らせてみたいタイプです。

 

私はこのレース、メルマガ「重賞分析極秘ファイル」において、本馬を小回りへの適性にやや不安があることから3番手評価とし、2番人気タイムトゥヘヴンを本命評価としておりましたが、本馬は最内を通って難無く対応して快勝、それでも、この走りも3歳1月という成長過程期の走りに見え、やはり、成馬になると小回りよりは広いコースの走りが良いタイプになると診ます。

 

 

さて、その私のコンテンツ「重賞分析極秘ファイル」は、平地重賞を対象として、レースの主要な出走馬について血統ペース理論及び中島理論の観点から、どの馬が有力なのか、どの馬が危険なのか、主要馬を中心に診断した上で穴馬を含めて予想する内容のコンテンツです。

先週は、京成杯、日経新春杯そして愛知杯を予想評価しました。

京成杯では、前出のとおり2番人気タイムトゥヘヴンを本命評価とし、勝ったグラティアスは3番手評価としておりました。

なお、対抗評価としていた7番人気ディクテイターは当日2桁馬体重減であり、3歳1月という筍の如く成長過程期に、2桁も馬体が減るのは良くないのは当然です。

 

それから日経新春杯では、5番人気サンレイポケットを本命評価としましたが、スローペースの馬群の真っ只中に収まってしまい、最後の直線でも前が壁になって出せず動けずの4着に終わっています。

ミスディレクションが逃げて作り出した血統ペースは、同馬にとって絶好の適合具合であったことから大変勿体ない走りでした。

私は普段から主義として鞍上批判をしないことを心掛けておりますが、この鞍上は今後も同馬に騎乗するのであれば、父ジャングルポケットが現役時にどのような走りをしていたかを確認することをお勧めします。

そして愛知杯では、5番人気レッドアステルを本命評価としましたが、牝馬限定戦の中距離戦としては考えられない激流に対応できずに終わっています。

 

中京のレースを見ていて気になったのは、芝の馬場状態です。

実質的には12月開催からの連続開催であり、馬場が酷使されていることで相当悪化しており、それが血統にも表れています。

既に各方面でも指摘されていると思いますが、日経新春杯も愛知杯もシンボリクリスエスやタニノギムレット、そしてキングカメハメハとパワーを有する血が躍動していたことです。

シンボリクリスエスとタニノギムレットは皆さんご存知の Roberto系であり、キングカメハメハも筋肉隆々としたパワフルを特徴とします。

共通しているのは、Robertoもキングカメハメハが形相遺伝対象とする Blakeneyも英国ダービー馬であるということです。

英国の競馬場は自然の地形を生かしたストレッチコースですが、英国ダービーの舞台であるエプソムは、急激な起伏を持つことで知られ、高低差が40m程もあるというジェットコースターに例えられるコースです。

このような舞台で行われる英国ダービーは、当然にして丘を駆け上がっていくパワーが必要であり、それを持続させるスタミナも要求されます。

前出の血がパワーを有するのは、この背景からもお分かりいただけるでしょう。

そして先週の中京の結果からはこの血が要求されていることが分かり、現在の芝は相当の悪化具合と診ることが出来ます。

中京の今開催はあと3週も残っており、芝の中距離戦では要注目と診ます。

 

それから、現在姉妹メルマガとして「重賞分析極秘ファイル・買い目プラス」をレジまぐにて展開しておりますが、こちらはリステッドOP競争まで対象として買い目まで提供しております。

こちらは、前出の3重賞の他にOPリステッド3レースを予想しましたが、京成杯の的中に留まり、良績を挙げることが出来ませんでした。

リステッドOP競争は印と買い目のみとなりますが、通算では良績を継続することができております。

的中の実績については、サイトで無料でご確認頂けますので、一度お試しいただけますと幸いに存じます。都合によりブログ内にリンクを貼ることができませんが、レジまぐ内にてご検索願います。

 

新型ウイルス対応に奔走する毎日が続き、地域によっては2度目の緊急事態宣言が出される状況となっています。

このことで中央競馬も無観客開催に逆戻りとなり、増え続ける感染状況に、決して他人ごとではない、感染のリスクが近づいていることを感じてしまいます。

皆様におかれましては新型ウイルス対策を含めて、健康管理には留意いただき、競馬を楽しんでいただきたいと思います。

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今日はここまでです。

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今年もよろしくお願いいたします

新春変則日程ということで、ご挨拶が大変遅くなりましたが、新年あけましておめでとうございます。

今年も徒然なるままに競馬の考察を綴っていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

しかし、このような呑気な挨拶も憚られるような、新型ウイルスに恐れ戦く現在の世界情勢にありますが、世界中の誰もがこんな筈ではなかった、という2020年だったと思われます。

その様な中で日本の競馬界では、次々とヒーロー・ヒロインが誕生し、そして伝説が生まれ、日本中に、いや世界中に力強いエールが送られました。

今年も混沌とした状況が続くと思われますが、競馬の世界はどんな一年になるのか、敢えて大いに期待を持って行きたいと思います。

 

さて、ここでは、新春競馬の中からシンザン記念を振り返ってみたいと思います。

 

シンザン記念

1着・ピクシーナイト

モーリス、形相遺伝として影響が強いのは母と診ています。

ローテ的体力は料的遺伝6.75であり、激走後は中週程度は必要。

 

明け3歳重賞の皮切りとなっているこのレースですが、将来に繋がる馬もいれば、その後全く活躍できない馬もいるという、時期的にも難しい位置付けにあるレースと思います。

その様な中で、このレースで1~3着した牝馬には後の桜花賞馬の名が並び、昨年の勝ち馬も桜花賞出走までは果たしており、まるで桜花賞のステップレース、牝馬の出世レースのような印象があります

今年もそれに肖ろうと3頭の牝馬が出走、結果は伴いませんでしたが、牝馬が1番人気に押されており、今後もこのような傾向が続くと思われます。

レースは典型的な逃げ馬不在のメンバー構成の中で勝ち馬が突如の逃げを披露、逃げ馬不在の中では競りかけて来る存在もなく、内が有利な馬場状態もアシストとなり逃げ切り勝ちを収めています。

 

本馬の形相遺伝の対象と診ている母ピクシーホロウは、中央競馬で14戦3勝の成績があり、芝の15~1800mで良績が有った戦績です。

重賞は3歳時にローズSに出走しましたが、デニムアンドルビーやメイショウマンボなどを相手に9着に終わっています。

脚質的には、走行ベクトルに影響を与える父がキングヘイロー、母父がサクラバクシンオーとなるとやはり前進気勢となるのは必然であり、14戦中9戦で逃げるという典型的な逃げ馬でした。

皆さんもお気づきでしょうが、今回本馬が3戦目にして突如の逃げ戦法に出ましたが、このような形相遺伝対象から診て逃げたことは真に「血の必然」であり、本馬の陣営からは、折り合うのが難しいという趣旨のコメントが出ていますが、これもこの前進気勢によるものと診ます。

 

私はこのレースの予想段階では本馬が逃げるとは思いませんでしたが、この陣営は嘗ては逃げることを忌み嫌っていましたが、現在では抵抗が無くなっているようで、機を見て先行する鞍上でもあり、想定は必要だったと反省しています。

 

その陣営からは、本馬の今春はマイル路線に向かうとのことで、NHKマイルCが当面の最大目標になるでしょう。

本馬の形相遺伝対象の母は A Kiss for Luck~ Reflected Gloryと辿る形相遺伝背景を持つことから、血統的には16~2000mが距離適性と診ますが、陣営は折り合い面に配慮した起用をするのでしょう。

なお、米国的な形相遺伝背景を持つことから、右回りより左回りの方が走りが良いタイプになると診ます。

 

 

そして、1番人気に押されたククナについて、道中の反応も今一つの様子で、アルテミスSで披露したような末脚も影を潜め、雪崩れ込んだ4着に終わりました。

鞍上からは、大外枠が堪えたという趣旨のコメントが出ているようですが、敗因を一言で言えば、血統ペースへの不適合ということになります。

 

私はメルマガ「重賞分析極秘ファイル」の中で、トーカイキングが逃げて血統ペースを作り出す想定で本馬を本命評価としておりましたが、蓋を開ければピクシーナイトが逃げる展開となりました。

詳細については割愛しますが、ピクシーナイトが逃げて作り出す血統ペースでは、本馬は適合できる要素が無く、凡走も仕方ありません。

それでも、血統ペースが合わない中での走りながら4着は確保したことで能力の高さは示しており、血統ペース適合レースでは良い走りを披露するものと診ます。

 

 

それから、このレースの1~2着は父モーリス産駒のワンツーということで、現3歳世代がファーストクロップとなる新種牡馬ですが、2歳戦線では重賞制覇はありませんでしたが、漸く初重賞制覇となりました。

 

このモーリスという種牡馬は、現在、父系として血が溢れ返っているサンデー系やキンカメ系ではない種牡馬であり、現在の日本の馬産の血の偏在を解消させる糸口として、そして特に牡馬の活性を向上させるために期待がかけられている一頭です。

近年では、巨大生産グループが血のバリエーションを増やすために海外から種牡馬を輸入していますが、特に芝路線ではJRAの馬場造りとフィットしないことから上手く行かず、折角の輸入した血も台無しになっている状況にあります。

その意味では、モーリスは現役時に日本の馬場で活躍しており、種牡馬として大切にしなければならない存在ですが、種付け状況については、2017年265頭、2018年245頭、2019212、2020年163頭となっており、4年で885頭という多数に上ります。

 

以前このブログで、米ジョッキーCが種牡馬の種付け制限を導入することについて触れましたが、その際、種牡馬の賞味期限についても触れておりました。

この種牡馬の賞味期限については、古くから米国の馬産では認識されており、種付けベースで720頭が1頭の種牡馬の賞味期限とされており、それを超えると産駒の闘争本能は著しく減少し、競争能力が明らかに低下するとされています。これは、それ以上同じ血族を増やす必要が失われるからです。

その米国でも近年、特定の種牡馬に種付けが集中する傾向が顕著になってきたことから種付け制限が導入されることとなったのですが、種牡馬モーリスに当てはめると、2017年種付け開始以降、毎年200頭以上の種付けを行っており、3年目の2019年種付けで前出の720頭の賞味期限を迎えてしまっています。

 

これだけのハイペースで種付けを行っていると、早々に血が溢れ返ってしまい、モーリスに限らず、あっという間に種牡馬の賞味期限が切れてしまうことは目に見えています。

 

種牡馬ロードカナロアは2014年種付け開始以降、2019年まで毎年250頭以上の種付けを行っており、2020年は179頭でしたが、3年目の2016年種付けで前出の720頭の賞味期限を迎えてしまっています。

その2016年種付けは今年の歳世代に当たり、1~2年目産駒と比べても雲泥の差が付くほどの成績低迷であり、今年の3歳世代も同様に陥っています。

ちなみに、今年の京都金杯を勝利し西の年始を飾ったケイデンスコールは、2015年種付けの2年目世代に当たります。

毎年のように新種牡馬がデビューしますが、トレンド種牡馬の産駒は総じて1~2世代目くらいまでは走っても、以降全く走らなくなる傾向に陥るのは、前出のような血の掟があるからです。

 

産駒が初重賞制覇したばかりでこのような話をするのも気が引けるところですが、日頃から父系の血の偏在解消や、種牡馬を大切にすることを述べている私としては、やはり警鐘を鳴らさざるを得ません。

 

 

さて、私のコンテンツ「重賞分析極秘ファイル」は、平地重賞を対象として、レースの主要な出走馬について血統ペース理論及び中島理論の観点から、どの馬が有力なのか、どの馬が危険なのか、主要馬を中心に診断した上で穴馬を含めて予想する内容のコンテンツです。

新春競馬は、中山金杯、京都金杯、そしてシンザン記念とフェアリーSを予想評価しました。

中山金杯では、6番人気カデナを本命評価とし、1~2着馬はヒモ穴評価としておりましたが、逃げ馬と番手の馬が3~4着に粘るという展開では、最後方からでは出る幕はありませんでした。

京都金杯では、2番人気2着のピースワンパラディを本命評価とし、ウマい馬券でも公開した14番人気エントシャイデンを特選穴馬として評価しておりましたが、勝馬までは評価が至りませんでした。

シンザン記念では、前出のとおり1番人気のククナを本命評価、8番人気のルークズネストを特選穴馬として評価し、3番人気のロードマックスは危険要素があり無印評価としておりましたが、肝心の勝ち馬ピクシーナイトは逃げるとは想定できず、評価が至りませんでした。

フェアリーSでは、2番人気クールキャットを本命評価としましたが、大きく出遅れてしまい、その遅れを取り戻そうとした無理な運びでは最後は持ちませんでした。

 レース後は陣営からゲートを出ないという趣旨のコメントが出ており、半兄トリオンフに似た形相遺伝背景を持つとなると、成長とともに早速気性面の不安が出ているようです。半兄トリオンフは牡馬でしたので去勢手術しましたが、こちらは牝馬であり、今後陣営がどのように対応するのか注視したいと思います。

 

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こちらは、前出の4重賞の他にOPリステッド4レースを予想しましたが、京都金杯とシンザン記念ではワイド、淀短距離Sでは馬連、ポルックスSでは馬連・三連複、すばるSでは馬連・ワイドをそれぞれ的中しております。

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新型ウイルス対応に奔走する毎日が続き、地域によっては2度目の緊急事態宣言が出される状況となってきました。

このことで中央競馬も無観客開催に逆戻りとなり、増え続ける感染状況に、決して他人ごとではない、感染のリスクが近づいていることを感じてしまいます。

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