ここでは、アメリカJCCについて振り返ってみたいと思います。
アメリカJCC
1着・アリストテレス
父エピファネイア、形相遺伝として影響が強いのは母と診ています。
ローテ的体力は料的遺伝4.25であり、激走後は中4週程度は必要。
このレースは、古馬有力どころの年明け始動戦として定着し、2200m戦に距離が短縮されてからも長きに及びますが、今年は折からの連続開催の上に、南岸低気圧の影響による荒天に見舞われ、2分17秒9という決着タイムは、2200m戦になってからの最も遅い決着タイムとなりました。
前日の中山最終レース1勝クラスも2200m戦でしたが、2分20秒3という決着タイムであり、JRAの日頃の硬い馬場造りとは全く異なる別世界のレースでした。
欧州のホースマンなどは、そういう馬場でJCを開催してくれれば参戦するのに、と思ったのではないでしょうか?
今年はG1馬の参戦が無く、その影響でしょうか、馬場が悪いにもかかわらず回避馬が出ずにフルゲート戦となり、1~3着馬を診ると欧州の血が騒いだレースとなりました。
勝った本馬は道中中団に着けましたが、手応え的にはあまり良くは見えませんでしたが、そこはコントレイルにクビ差まで迫った馬、最後は力強く伸びて完勝、格好は付けました。
本馬の形相遺伝対象と診ている母ブルーダイアモンドは、良血馬として期待されましたが、中央で2~3歳時に6戦0勝の成績に終わっています。
これでは判然としないことから、更にこのブルーダイアモンドを調べてみると、その母母父の母父の母である Lalunを形相遺伝対象としていることが分かります。
この Lalunは、米国産で2~3歳時に米国で19戦5勝という成績で、ケンタッキーオークスやベルデイムHの勝利や、CCAオークス2着などがある名牝です。
早々に繁殖入りすると、世界的大種牡馬となる Never Bendや、Sadler's Wellsの母父でもお馴染みの Bold Reasonなどを輩出、この牝系は世界中へ広がりを見せ、今現在の世界の血統地図にも大きな影響を与えている名血と言えます。
競争成績を診ると中距離路線で良績が挙がっており、2200m戦のCCAオークス2着があることから、2000m前後を最も得意としたタイプと診ます。
本馬は、菊花賞で3冠馬コントレイルと最後の直線で叩き合いにまで持ち込み、同世代戦ではクビ差と最もコントレイルに迫った存在ですが、このような形相遺伝背景からは、本質的には中距離型と診るべきでしょう。
現在の菊花賞は、クラシック最終戦にも拘らず全馬距離初体験のまま出走することとなり、馬の出来の良さのまま参戦することで、このような3歳時の青春の1ページのような戦績が残ることとなりますが、以後この距離を一切走らない馬の方が多い状況にも表れており、菊花賞馬のコントレイルにしても二度とこの距離を走ることはないでしょう。
私は菊花賞の予想において、ウマい馬券では、本馬の単勝勝負を公開しましたが、惜しくも叩き合いの末に敗れて不的中となりました。
中距離型と分かっているにも関わらず、コントレイルを相手に大胆にも単勝で勝負したのは、血統ペース適合が出走馬中最も良い存在だったからであり、このことは菊花賞の振り返り考察において適合ランクを公開したとおりです。
本馬が菊花賞で距離適性を越えて激走が出来たのは、やはり血統ペース適合の良さが走りやすさとなってアシストしたものであり、繰り返しとなりますが、本質的には中距離型と診ます。
そして、私は今回の予想において、本来中距離型である本馬が、菊花賞でコントレイルと叩き合うという激走の反動を危惧し、血統ペース適合が良い存在ではありましたが、3番手に評価を落としておりました。
陣営も調整不足から自信が無かったことを吐露していましたが、道悪巧者と血統ペース適合の良さがアシストになって勝利したものと診ます。
その道悪巧者について、本馬の形相遺伝背景である Lalunは所謂ヘロド系の血であり、このヘロドの血は欧州の重厚な血で道悪巧者として知られています。
前出の Sadler's Wellsが道悪巧者であることは広く認識されていますが、それはこのヘロド系の血を Lalunを介して形相遺伝背景に持つからです。
今回の1~3着馬を診ると欧州型が占めており、中山の冬の連続開催最終週が荒天から不良に見舞われたことで、極端な道悪馬場となったことが全てでしょう。
これで賞金加算にも成功した本馬ですが、陣営のコメントからは、春は天皇賞・春に参戦するとのこと。
そうなると距離適性の面がとても気になりますが、菊花賞で逃げたキメラヴェリテや、今回は逃げられませんでしたが、ジャコマルがラビット役をするのであれば、血統ペース適合がとても良くなり、走りやすさを得られて対応する可能性は残されていると診ますが、異なる馬が逃げる展開で並み程度の血統ペース適合具合となった際は、距離を苦にすると診ます。
また、本馬は気性難血統でもありますが、当面は無観客開催が継続されそうであり、この点では本馬には追い風でしょう。
私はこのレース、紅一点の5番人気ウインマリリンを本命評価としましたが、パワーの源泉である母父 Fusaichi Pegasusが米国型 Mr. Prospector系統だったことが、欧州化した馬場にフィット感でやや劣ってしまったと診られ、パワーの血にも欧州型と米国型がありますが、この選択を誤ったことが悔やまれます。
さて、その私のコンテンツ「重賞分析極秘ファイル」は、平地重賞を対象として、レースの主要な出走馬について血統ペース理論及び中島理論の観点から、どの馬が有力なのか、どの馬が危険なのか、主要馬を中心に診断した上で穴馬を含めて予想する内容のコンテンツです。
先週は、アメリカJCCと東海Sを予想評価しました。
アメリカJCCでは、前出のとおり5番人気ウインマリリンを本命評価とし、6着に終わっています。
そして東海Sでは、1番人気インティを本命評価としましたが、大御所の政治力でマイペースに運べるかと思いきや、内のダイシンインディーが抵抗し、外からも早め早めに競りこまれる厳しい展開の中で耐えられませんでした。
2着7人気アナザートゥルースと、3着12番人気メモリーコウは穴評価していただけに勿体ないことをしましたが、それにしても大御所の政治力に陰りでも見え始めたのでしょうか・・。
それから、現在姉妹メルマガとして「重賞分析極秘ファイル・買い目プラス」をレジまぐにて展開しておりますが、こちらはリステッドOP競争まで対象として買い目まで提供しております。
先週の対象は前出の2重賞のみでしたが、更に対象を広げて3勝クラスの初富士Sと豊明S、そして伊賀Sを予想しましたが、初富士Sと豊明Sでは馬連、ワイド、三連複を的中することが出来ました。
なお、この3勝クラスについては、ウマい馬券で公開した内容とは買い目が異なっておりますが、ウマい馬券については、ルール上1レース当たりの制約制限があり、この都合で異なっておりますことをご了承願います。
リステッドOP競争は印と買い目のみとなりますが、良績を継続することができております。
的中の実績については、サイトで無料でご確認頂けますので、一度お試しいただけますと幸いに存じます。都合によりブログ内にリンクを貼ることができませんが、レジまぐ内にてご検索願います。
新型ウイルス対応に奔走する毎日が続き、地域によっては2度目の緊急事態宣言が出され、最近ではワクチン接種の報道を耳にするようになりました。
中央競馬も無観客開催に逆戻りとなり、増え続ける感染状況に、決して他人ごとではない、感染のリスクが近づいていることを感じてしまいます。
皆様におかれましては新型ウイルス対策を含めて、健康管理には留意いただき、競馬を楽しんでいただきたいと思います。
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今日はここまでです。
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