以前からご説明しておりますとおり、現在、私事多用につき毎週更新できずに大変申し訳ありません。

特に、今春になってからは更に多用の状況に陥っており、メルマガ配信予想は従来どおり継続しておりますが、ウマイ馬券の方は成績が冴えず、当ブログ更新は気が付けば前回から2か月ぶりとなってしまいましたが、今年も日本ダービーが終わったということで何とか更新したいと思います。

ということで、ここでは、日本ダービーを振り返ってみたいと思います。

 

日本ダービー

1着・ドウデュース

父ハーツクライ、形相遺伝として影響が強いのは母父の母父の父の母と診ています。

ローテ的体力は料的遺伝4.00であり、激走後は中5週程度は必要。

 

今年のダービーは、世代の有力馬の脱落や回避が無く、揃って参戦したことで重賞勝ち馬であっても出走できなかった馬が現れるなど、厳しく珍しいセレクションとなりましたが、2歳重賞が増産されて以降、昨今の陣営の起用事情などによる馬をあまり使わない傾向が、多くの重賞勝ち馬を誕生させて皆んなでダービーへ行こう!的な動きに見えてしまい、重賞勝ち馬の価値の低下にも繋がっているように見えます。

それにしても、昨年更新されたダービーレコードを今年また大幅に更新してしまうというレース結果には驚きましたが、やはり時計が出るダービーとなると、後述するように米国の血が重用されるということなのでしょう。

その一方で、近年面白いのは、4年連続で欧州の重厚な血を2世代目までに持つ馬が3着までに食い込んでおり、同じレースでありながら、勝ち馬は米国の血を求められ、3着には欧州の血が求められるという、相反する血が同居するレースになっており、3歳春という成長過程期における興味深いレースになっています。

 

勝った本馬は、所謂ダービーポジションなど全く意に介さず後方待機で運び、道中も前を急がず後方待機し最後の直線に掛けましたが、力強い伸びを披露し先頭に立つと、イクイノックスの猛追をクビ差凌いでダービー馬の栄冠に輝いています。

以前から好位5番手までに付けるダービーポジションが格言化していますが、昨年に続いて今年もこれを意識したようなタイトな流れとなって次々と脱落、弥生賞馬は最後まで粘りを発揮しましたが、ダービーポジションが取れなかった馬たちが上位入線を果たす傾向に変質しているようです。

 

さて、本馬の形相遺伝対象と診ている Bowl of Flowersは、米国産で2~3歳時に米国で16戦10勝の成績を挙げ、2歳時には8戦6勝の戦績で米国最優秀2歳牝馬に選出され、3歳時にはNY牝馬3冠に挑戦し、エイコーンSとCCAオークスを制し、マザーグースSは惜しくも2着に敗れ、史上初のNY牝馬3冠は達成できませんでしたが、米国最優秀3歳牝馬に選出されるなど活躍しました。

この Bowl of Flowersの母 Flower Bowlは、血統を見る人にとっては云わずと知れた米国の名繁殖牝馬であり、Bowl of Flowersはその初仔にあたり、祖母 Flower Bedから広がるこの牝系からは数多くのG1馬が輩出され、近代競馬の礎として繋がっていますが、残念ながら Bowl of Flowersの直仔からはG1馬は輩出されず、よく有りがちな現役時に活躍しすぎた牝馬からは良駒が輩出されない、という傾向に嵌ってしまいました。

それでも、現役時の活躍から2004年には米国競馬殿堂入りを果たし、今年の日本ダービーでは遺伝対象先祖として現代に引き出され、今尚活躍するに至っています。

 

本馬はこのような形相遺伝背景を持ち、Bowl of Flowersの持つバランスの取れた好馬体も引き継いでいると診られることから、米国型のマイルから中長距離まで対応可能な、現代競馬では稀少な広範な距離適性を持つタイプと診ます。

本馬が達成した、朝日杯FSとダービーの両方を勝利するというのは現行レース体系では初めてとなり、旧体系の朝日杯3歳S時代のナリタブライアンやミホノブルボンまで遡らないと現れない珍しいタイプですが、形相遺伝背景から診てマイルも2400mも距離適性どおりであり、若駒時代に見られる、青春の1ページ的な走りではないと診ます。

そして、本馬の筋肉質な馬体はこの米国型が表れており、更には手前を替えずに右手前で走ってしまう走法にも米国型の遺伝背景らしくサウスポーの走りが表れていると診ます。

右回り小回りの中山が舞台だった弥生賞と皐月賞は他馬の後塵を拝しましたが、アイビーS以来となった左回りで一変、別馬のような走りを披露したのも当然です。

 

本馬はハーツクライ産駒ですが、古馬になってから良さが出る産駒傾向とは全く関係なく2歳夏にデビューし、3連勝で朝日杯FSを制して2歳時から活躍していますが、これはやはり、母父が2歳時に4戦4勝でBCジュベナイルを制して2歳で引退という早熟ぶりだったことが大きく影響しており、この血の影響がハーツクライ産駒の傾向と相殺・中和されるような形で、本馬が2歳時から稼働できていると診ます。

同様にハーツクライ産駒で1番人気に押されたダノンベルーガも、母が米国で10戦2勝で2歳時に最も成績が良かった内容から、2歳秋の新馬戦を勝利し3歳2月に重賞勝利という戦績に繋がっていると診ます。

このハーツクライ自身も、現役時はキングカメハメハが勝利したダービーで2着惜敗と対応を示していたことから、ディープ産駒が不在となる来年以降は、父ハーツクライ、母は米国早熟型という組み合わせがこのレースのトレンドになりそうですが、既に種牡馬を引退していることから、残り2世代から果たして該当馬が出るでしょうか。

 

本馬はどうやら凱旋門賞を目指すことになりそうですが、予想は別として、日本のダービー馬として頑張って欲しいと思います。

 

 

それから、ダービーで光栄なる1番人気に押されて4着に終わったダノンベルーガについて、中団後方の馬群の中で運びましたが、最後の直線では前が開いたものの思うように伸びず、先行してバテている3着馬も交わせず4着に終わっています。

東京コースの新馬や共同通信杯で披露した、上がり3F33秒台の切れ味を期待されて1番人気に押されたと診ますが、この豪脚を披露できずに終わっており、今回の敗因として、極端な調整方法や今春G1戦線で1番人気が勝てない運気、果ては某有名芸能人が本命に評価したことまで取り上げられているようですが、私から診ると、血統ペースが適合していないという一言になります。

 

逃げたデシエルトが作り出した血統ペースが合わなかったということになりますが、

私のメルマガ「重賞分析極秘ファイル」のダービー予想において、実際にレースでも逃げたデシエルトを想定逃げ馬と設定した上で、本馬は血統ペース不適合馬と判定し、無印評価としておりました。

 確かに、中間の調整過程を疑問視する評価もあったようで、これが敗因要素の一部の可能性はあるかと思いますが、主たる敗因は、私が提唱する血統ペースが合わなかったことで豪脚発揮が封じられたことと診ます。

 それでも、そのような苦境の中で4着まで上がって来た走りは高能力を保有している証左であり、仮に血統ペースが適合している展開であれば、更に突き抜けている走りは容易に想像でき、人気に応える走りに繋がっていたと推測します。

 

 このレースは、デシエルトが作り出した血統ペースが適合していた馬は5頭と少なく、逃げ馬デシエルトを含めた6頭までが血統ペース適合馬としてメルマガ配信しましたが、今回は久々のブログ更新ということで、罪滅ぼしの意味で逃げ馬を除いた判定結果を以下のとおり公開します。

 なお、適合AAが最も強い適合を示し、以下適合Cまでが適合の範囲であり、適合Dは適合馬ではありませんが、適合馬に不具合があった際の補欠的存在となります。

 

 <血統ペース適合AA>

 <血統ペース適合A>

 <血統ペース適合B>

  いずれも該当無し

 <血統ペース適合C>

  ピースオブエイト、イクイノックス、セイウンハーデス、ドウデュース、アスクビクターモア

 <血統ペース適合D:補欠馬>

  ジオグリフ、プラダリア、アスクワイルドモア

 

ということで、以上のとおり、適合Cの5頭プラス逃げ馬の6頭までで決着しており、本馬は補欠にも入っていませんでしたので無印評価となりました。1番人気を無印評価としており、血統ペースの考え方の有用性を示せたものと考えております。

本馬は改めて仕切り直しとなりますが、ハーツクライ産駒ながら母の戦績は勝利は2歳までで3歳春を最後に尻つぼみだった戦績から診て、今後の成長力がどれほどなのか少々懐疑的であり、これを跳ね返して活躍できるのか、今後の走りは血統考察の観点からも要注目と診ます。

 

 

さて、その私のコンテンツ「重賞分析極秘ファイル」は、平地重賞を対象として、レースの主要な出走馬について血統ペース理論及び中島理論の観点から、どの馬が有力なのか、どの馬が危険なのか、主要馬を中心に診断した上で穴馬を含めて予想する内容のコンテンツです。

それから、現在姉妹メルマガとして「重賞分析極秘ファイル・買い目プラス」をレジまぐにて展開しておりますが、こちらは重賞にリステッドOPまで対象を広げて、買い目まで提供しております。

先週は3重賞とOPリステッドを予想しましたが、目黒記念と安土城Sを的中しプラスとなり、ダービーは的中しましたがトリガミという結果に終わっています。

メルマガ予想的中の実績については、サイトで無料でご確認頂けますので、一度お試しいただけますと幸いに存じます。都合によりブログ内にリンクを貼ることができませんが、レジまぐ内にてご検索願います。

 

新型ウイルス対策が少しずつ緩和の動きが進んでいる中で、ロシアのウクライナ侵略という暴挙が今も続いており、このことで多方面に渡って様々な影響が広がって世界中が震撼しています。

日本では平和の下でコロナ禍にあっても競馬が中断されることなく開催されていることについて、私は改めて感謝の念を抱くとともに、ウクライナに一日も早く平和が訪れることを祈るばかりです。

早いもので今年もダービーが終わり、早いもので今年も新馬戦が始まる時候となりますが、皆様におかれましては新型ウイルス対策を含めて、健康管理には留意いただき、競馬を楽しんでいただきたいと思います。

 

今日はここまでです。

(仕事のご依頼はmonaka.sabao.88@gmail.comまでお願い致します)